メガクラブで相次いだ指揮官解任…元イングランド代表監督が持論「権限の侵食は長年に渡る緩やかなプロセス」

 イングランド代表のガレス・サウスゲート前監督が、相次ぐメガクラブの指揮官解任について言及した。15日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えている。

 新年早々、欧州サッカー界ではメガクラブの指揮官解任が相次いでいる。現地時間1日にはチェルシーがエンツォ・マレスカ前監督を解任すると、4日後にはマンチェスター・ユナイテッドがルベン・アモリム前監督と袂を分かつことに。さらに12日にはレアル・マドリードが今シーズンから指揮を執っていたシャビ・アロンソ前監督との契約を双方合意の上で解除した。

 マレスカ前監督はチェルシーにヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)のタイトルをもたらし、昨年夏にはFIFAクラブワールドカップ2025を制覇。アモリム前監督は就任以降不安定な戦いが続いていたとはいえ、退任時のプレミアリーグでの順位は6位だった。X・アロンソ監督に至ってはラ・リーガで首位バルセロナと「4」ポイント差の2位、チャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズで7位につける中での解任劇だった。

 こうした動きについて口を開いたのが、一昨年夏までイングランド代表を率い、2度のEURO準優勝に導いたサウスゲート氏。「クラブ幹部、従業員、あるいは選手との権力闘争がそれぞれの任期終了の根本的原因だった」と前置きしつつ、補強やチーム編成に関わるフットボールディレクター(FD)またはスポーツディレクター(SD)と現場を指導する監督で権限が分化された“ヘッドコーチ体制”について次のように持論を展開している。

「監督の権限の侵食は長年に渡る緩やかなプロセスだ。FDやSD、あるいはテクニカルディレクター(TD)の導入が広まったことでこの傾向は加速している。彼らは現在、長期的な戦略を統括し、CEO(最高経営責任者)やオーナー、あるいはその両方に直接報告し、監督よりも組織的に上位に位置している。個人的にはこの文化に異論はない。戦略、分化、計画、そして継続性はあらゆる組織の成功に不可欠であり、サッカークラブも例外ではないからだ」

 こうした主張の背景について「ヘッドコーチは複雑な選手契約の管理、世界的なスカウトネットワークの監視、高度なデータ運用を行うための時間はないし、多くの場合は専門知識も持っていない」と説明したサウスゲート氏。その上で「私は伝統的な“マネージャー”の現代版を採用すべきだと考えている。つまり、彼らが率い、管理し、育成すべき人材を尊重するべきなんだ」と言葉を続けている。

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