LCCでは、機内食が“課金制”であることがスタンダードであるため、あまり一般的には馴染みがありません。そこで試しに「ジェットスター・ジャパン」便で機内食を食べてみたところ、想像を遥かに超えてきました。
まず同時提供の「スープ」が凄まじい…。
飛行機に乗るとき、筆者が何よりも楽しみにしているものが「機内食」です。しかしLCC(格安航空会社)の場合、機内食はなし、もしくは「航空券とは別途料金を支払って購入する」スタイルが一般的です。これは、フルサービスキャリアでは標準サービスとなっている国際線であってもです。というわけで今回は試しに、国内大手LCC「ジェットスター・ジャパン」便で機内食を頼んでみたのですが、正直驚きました……。
ジェットスター・ジャパン便では、機内食は有料の事前注文制が取られています。
今回筆者が頼んだのは「ハンバーグカレー」。価格は1000円です。理由はもちろん、一番カロリーが高そうだったからです。食事はベルトサイン消灯直後に事前注文者に配られます。機内食注文者は温かいドリンクも1杯頼むことができ、今回は機内の冊子に「北海道北見産」と紹介されていた「オニオンスープ」といっしょにいただくことにしました。
まずは「オニオンスープ」から。まず、カップのなかにたっぷりはいっています。こうしたスープ系ですが、フライトによってはカップの半分ちょっとしか入れてもらえず(もしかすると、筆者の姿を見た客室乗務員さんが遠回しに健康を気遣ってくれているのかも)、結構残念な思いをすることも多いので、この量はちょっと得した気分になります。
そして味ですが、一口飲んで衝撃でした。ハッキリ言いましょう。筆者の舌ではジェットスター・ジャパンのスープは国内航空会社トップクラスかもしれません。まさかLCCでこんなことになるとは……。味つけもしっかり濃く、玉ねぎの甘さもスゴい……!機内食を頼まずとも、スープは単品250円で頼むことができますので、ぜひ“濃い味LOVE界隈”の方は試して欲しい逸品です。
しかし、「ジェットスターの機内食」の本気はこんなものではありませんでした。恐れ入りました……。
「小さいけどスゴいハンバーグカレー」に驚愕
続いて「ハンバーグカレー」ですが、横15cm、縦10cmほどの紙箱に入っており、第1印象は小さいな……といったものでした。箱を開けてみると、同社のロゴマークをイメージしてか、オレンジ色の星型に切られた人参が乗せられたご飯と、しっかりとしたハンバーグとブロッコリーが入ったカレーが姿を現します。一見では、主役がカレーなのかハンバーグなのかわからない、筆者好みのビジュアルです。
ハンバーグはかなり肉感を感じるもので、臭みなども少なめです。味付けもしっかりとしており、玉ねぎ由来と思われる甘みを感じます。予想よりも数段上のクオリティで、少なくともこれまで経験した「エコノミークラス機内食のハンバーグ」と比べても、頭一つ抜けているかも……と思ってしまいました。もし地上のこのハンバーグとライス食べ放題のレストランがあれば、おそらく筆者は週1で通ってしまうハズです。
そしてカレーですが、ファーストインプレッションは甘めかな……と思わせといて、後半にピリッと来るテイストのもの。コクやスパイス感もあり、機内食というよりも、ホテルや専門チェーン店っぽい方向性の味と感じました。航空会社のカレーのなかには、万人受けを狙いすぎたのかスパイス感もエッジも不足したカレーが出ることもあります。それに比べるとかなり本格派の部類に入るでしょう。このカレーなら、正直ご飯1kgは余裕ですね。
ジェットスター・ジャパンの機内食、正直ナメてました。感動しました。筆者の舌には、これまで食べた一部のフルサービスキャリアのエコノミー機内食よりもおいしく感じました。ただ一つ残念だったのは量です。クオリティはスゴいですが、機内食としてはかなり少なめではあります。もっと食べたかった……。
今回は到着地で昼から食べまくる予定だったのである意味「ウォーミングアップ」であったことに救われました。普段なら10個はイケちゃいそうですが、そんなに頼んだら客室乗務員さんや他のお客さんに”生暖かい目線”を浴びることは間違いないので、これからも節度を持って1つだけで我慢しようと思います。
ジェットスター・ジャパンに今後乗られる予定のある方は、もし迷われているなら、思い切って機内食のカレーを頼むことをお勧めします。