防衛省は2023年10月24日(火)、JMU(ジャパン マリンユナイテッド)横浜事業所の鶴見工場(横浜市鶴見区)において、掃海艦「けらま」の命名・進水式を実施しました
FRP船体なので維持しやすく長寿命
防衛省は2025年12月18日(木)、JMU(ジャパン マリンユナイテッド)横浜事業所の鶴見工場(横浜市鶴見区)において、掃海艦「けらま」の命名・進水式を実施しました。
「けらま」は全長67m、幅11m、深さ5.2m、基準排水量は約690トンで、乗員数は約50名。ディーゼルエンジン2基搭載による2軸推進式で、最大速力は約14ノット(約26km/h)です。固有武装として遠隔管制式の20mm機関砲1基を備えるほか、磁気掃海具や音響掃海具など各種掃海装置1式を装備します。
同艦は、あわじ型掃海艦の5番艦として建造されたもので、艦名は沖縄県南西部にある八重山列島の「けらま島」に由来します。旧日本海軍、海上自衛隊ともに、その名称は初の使用です。
掃海艦とは、海に敷設された機雷を無害化し、海域を安全にするための船です。一般的に小型のものを掃海艇、大型のものを掃海艦と呼びます。
あわじ型掃海艦は、とくに潜水艦を狙う深深度に敷設された機雷を排除する能力に優れています。また船体には、FRP(繊維強化プラスチック)複合材料を用いることで耐衝撃性を確保しつつ、ライフサイクルコストの低減を実現しているのも、あわじ型の特徴のひとつです。なおFRP船としては世界最大級とのことです。
「けらま」は今後、艤装や各種試験を実施したのち、2026年度に就役する予定です。