青森県で震度6強を観測した地震に伴い発表された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の呼び掛けは16日午前0時、終了した。注意情報は北海道から千葉県の太平洋沿岸など182市町村に発表されたが、対象地域からは「引き続き警戒したい」「終了して安心した」などさまざまな声が上がった。
最大震度6強の揺れがあった青森県八戸市。鮮魚店など約70店舗が軒を連ねる市場「八食センター」事務局の高田浩平さん(35)は「終了して良かったが、引き続き気を付けるに越したことはない」と語った。地震後も通常営業を続けたが来場者数は少なかったといい、「日常に早く戻り、人の動きも活発になって」と期待した。
同県の三沢漁港は今回の地震で、堤防の一部が傾く被害が出た。三沢市漁協は漁業者に地震情報の収集などを呼び掛けつつ、通常の操業を続けた。同漁協の山本優参事(65)は「終了して気持ちの面では安堵(あんど)はある」とした上で、「注意情報の有無にかかわらず、同じような防災対応が取れるようにしていきたい」と力を込めた。
北海道日高地方の特別養護老人ホームの男性施設長は「注意情報は発表されたがこちらではさらに大きな地震はなく、この程度で済んで良かった」と胸をなで下ろす。一方、「ここはもともと地震が多い。いつ起きてもいいように食料や水の備蓄、避難訓練などを続けていきたい」と話した。
岩手県大槌町の小川旅館では、1週間で2組10人のキャンセルが出た。同旅館の小川勝己さん(66)は「注意情報があることを今回初めて知った。備蓄などもしていたので、特に何をしたということはない」と冷静に話していた。