徳島、副将の37歳MF永木亮太が今季限りで契約満了「必ず昇格できると、本気で信じていました」

 徳島ヴォルティスは15日、MF永木亮太が2025シーズンをもって契約満了となったことを発表した。

 永木は1988年6月4日生まれの現在37歳。川崎フロンターレU-15、同U-18、中央大学を経て、湘南ベルマーレでキャリアをスタートさせると、2016年には鹿島アントラーズへ完全移籍。加入初年度には主力としてJ1リーグと天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会の2冠に貢献し、同年11月には日本代表デビューも飾った。2018シーズンにはAFCチャンピオンズリーグ制覇も経験した。

 その後は2022年に湘南へ復帰すると、シーズン途中の同年7月に名古屋グランパスへ期限付き移籍し、翌シーズンからは湘南でプレー。2023年8月に徳島へ期限付き移籍加入すると、翌年より完全移籍へ切り替わり、キャプテンにも任命された。副キャプテンを務めた今季は、2025明治安田J2リーグで14試合に出場。徳島で過ごした2年半では、公式戦通算56試合出場1得点を記録した。

 契約満了を受けて、永木は徳島を通してコメントを発表。徳島というクラブ、そして土地への感謝を表現するとともに、J1復帰まで“あと一歩”に近づいた今季の悔しさを言葉にした。

「今シーズンをもって、徳島ヴォルティスとの契約が満了となりました。徳島で過ごした約2年半は、僕のサッカー人生の中でも本当に濃く、忘れることのできない時間です。嬉しいことも、苦しいことも、悔しいことも、すべてが自分を成長させてくれました」

「2024シーズンにキャプテンとしてチームを率いたこと、そして今季は同級生の長谷川と共にキャプテン岩尾を支えながらチームのために戦えたこと。このチームの一員としてピッチに立てたことを、心から誇りに思っています」

「それだけに、J1昇格という大きな目標を達成できなかったことが、本当に悔しく、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今年のメンバーとなら必ず昇格できると、本気で信じていました。だからこそ、この悔しさは一生忘れないと思います」

「それでも、今年のヴォルティスのメンバーは本当に素晴らしく、心から一緒に戦えて良かったと思える仲間たちです。来季も徳島でプレーする選手たちには、この悔しさを力に変えて、必ずヴォルティスの素晴らしい未来を掴み取ってほしいと願っています。僕はこのチームを離れますが、徳島ヴォルティスはこれからも特別な存在です。どこにいても、心から応援し続けます」

「最後に。最初は不安もあった徳島の地ですが、気がつけば大好きな場所になっていました。サポーターの皆さまの声援、スポンサーの皆さまの支え、地域の方々の温かさ。そのすべてが、僕の背中を押してくれました。阿波踊りも最高でした。また必ず徳島に帰ってきます。その時は、ぜひ声をかけてください」

 今シーズン、徳島は2025明治安田J2リーグ最終節まで自動昇格の可能性を残していたが、最終的には18勝11分9敗の勝ち点「65」で、4位でシーズンを終えた。今月7日に行われた明治安田J1昇格プレーオフ2025の準決勝では、ホームで5位のジュビロ磐田と1-1で引き分け、大会レギュレーションにより決勝へ駒を進めたものの、13日の決勝では、ジェフユナイテッド千葉に0-1で敗れ、5年ぶりのJ1復帰をあと一歩のところで逃していた。

【動画】永木亮太が徳島で過ごした2年半

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