「信号多すぎ渋滞」さらに混む!?「北千葉道路」の受け皿、成田の幹線道路“拡幅”どこまで進んだ

国土交通省関東地方整備局が千葉県成田市で事業中の国道51号「成田拡幅」について進捗を共有。「北千葉道路」の受け皿ともなる道路です。

北千葉道路がやってくる!拡幅急げ!?

 国土交通省関東地方整備局が2025年12月1日、千葉県成田市で事業中の国道51号「成田拡幅」について、進捗状況や今後の見込みなどを話し合いました。

 国道51号は千葉市からJR成田線沿いに成田、佐原などを経て水戸市に至る国道で、「成田街道」や「佐原街道」などと呼ばれる主要道路です。

 成田拡幅は成田市街とその前後5.8kmを4車線化するもので、1970年代に事業化し、すでに市街地区間4.6kmは4車線化済み。現在はその南側へ0.2km、北側へ1.0km、それぞれ4車線化区間を延ばす事業が行われています。

 現在の4車線化区間は2001年度までに整備済みですが、交通量は1日4万台を超える箇所もあり、渋滞が慢性化しています。というのも、人口増加や市街地の発展により成田拡幅の区間では、この50年で信号の数が10か所から22か所まで増え、それが渋滞の一因になっているといいます。

 そして今後さらに、この交通量が増える可能性があります。北側の拡幅区間の途中には、外環道と成田空港を最短で結ぶべく整備中の「北千葉道路」の新ICが接続予定だからです。

 この北千葉道路のIC接続箇所は、国道51号が大型の物流トラックも通れる「重要物流道路」に指定されたことで、北千葉道路の高架橋と国道51号との高さが不足することとなり、国道をいったん掘り下げる計画に変更したとのこと。これにより約3億円の増額になったといいます。

 なお、こちらの拡幅区間は2021年度までに用地買収が完了。現在は舗装工事などを行っており、早期開通を目指すとしています。

 他方、南側の成田市街から車線が2車線に減少する箇所でも渋滞が慢性化しており、酒々井町との境目付近まで0.2km、4車線区間を延長します。ただし、用地買収に時間を要しているということです。全体の用地取得率としては99%で、この値は2021年に行った前回の事業評価から進展していません。

 成田市では市街地の渋滞のほか、押畑地区まで開通している北千葉道路へ向かうクルマの流れもあり、市街地の幹線道路全体が混雑しています。北千葉道路が延伸すれば交通が分散する可能性がありますが、その受け皿の一つとなるのが国道51号です。成田空港の拡張事業などを見据えて拡幅事業が進められています。

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