米議会、日本連帯へ決議必要=高市首相発言、中国報復は「過剰反応」―アミ・ベラ下院議員インタビュー

 【ワシントン時事】台湾有事を巡る高市早苗首相の発言を受け日中対立が深まる中、米下院外交委員会所属のアミ・ベラ議員(民主党)が時事通信のインタビューに応じた。ベラ氏は中国による報復措置を「過剰反応だ」と非難し、米議会として決議などで日本への連帯を表明する必要があるとの考えを示した。主なやりとりは次の通り。
 ―トランプ大統領に日本への支援強化を求める書簡を送付したが、返答はあったか。
 まだない。ホワイトハウスの反応が極めて乏しいことを懸念している。中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射は非常に挑発的な行為だ。
 ―米国と日本はどのような措置を取るべきか。
 中国政府の対応は過剰反応だ。報復的制裁や日本への渡航自粛要請などは問題解決の方法ではない。アジアで最も緊密な同盟国である日本に対し、米国は「容認できない。われわれは支援する」と表明することが極めて重要。そうしなければ、中国は挑発的な行動を続けるだろう。
 ―書簡は民主党のみで超党派ではないが、議会としてどう行動すべきだと考えるか。
 共和党がなぜ書簡に署名しなかったのかは分からない。それでも共和党と協力して共同声明や決議を発表し、日米同盟と友好関係への支持を表明することを望んでいる。
 ―共和党は賛同すると思うか。
 賛同を得られると思う。トランプ政権関係者とも話したが、中国の行動は適切ではなく、日本は友人だと認識している。
 ―高市氏の台湾発言は問題だったと思うか。
 現状維持が利益だという当然のことを述べたにすぎない。台湾海峡でのいかなる混乱も世界経済に甚大な打撃を与えるため、当然、米国も日本も対応せざるを得ない。台湾海峡の現状維持を望むことは東アジア地域全ての国々にとって有益だ。 
〔写真説明〕インタビューに応じるアミ・ベラ米下院議員=11日、ワシントン