裏切られていた方が楽だった…それでも妻が夫を嫌いになれない理由【宝くじで3億円当たりました Vol.10】

■これまでのあらすじ
夫の冷たい言葉に心の負担を抱えていた妻は、そっと確認した宝くじが“3億円当選”していると知り、この事実だけは絶対に夫に知られまいと胸の内で決める。外では優しそうに見える夫も、家では妻の言葉を否定し続け、涙を流しても形だけの抱擁で終わる日々。そんな繰り返しに、妻の心は次第にすり減っていった。ある日、妻は夫の部屋でジャケットやスラックスのポケットを探り、何か決定的な証拠を見つけようとするが、出てきたのは紙くずと縮れた毛…。何も収穫は得られないのだった。

■調べても調べても何も見つからない…

■いっそのこと嫌いになれる何かがあれば…

■子どもにも無関心な父親だったらよかったのに…

「いっそのこと裏切っていてくれたら……」そんな思いが一瞬よぎるほど、妻の心は追い詰められていました。しかし、夫の私物からは女性の影などまったく感じられません。

ふと見ると、夫は息子と一緒に勉強をしている。その姿を遠くから眺めながら、妻は思います──「もし子どもにまで無関心だったら、もっと簡単に嫌いになれたのに」と。

息子には熱心で、父親としての一面は申し分ない。その部分だけを見るなら“良き父”なのでしょう。

だからこそ、妻は夫を完全に嫌いになりきれず、気持ちの整理がつかないままでいるのです。

▶︎次回 Vol.11 食費から化粧水まで…!? 細かすぎる夫の家計管理◀︎前回 Vol.9 「あれさえ見つかれば…!」決定的な証拠を求めて妻が向かった先は――?【全話読む】 宝くじで3億円当たりました旦那が突然死…まず妻がしなければいけない3つのこと【夫を亡くしたとき 妻が知っておきたいお金のこと】「離婚」の2文字が頭をよぎったら ~離婚準備編~【子連れ離婚に必要なこと】