極めて異例の事態です。
史上初の行動を確認
防衛省・統合幕僚監部は2025年12月7日、鹿児島県喜界島の東約190kmの海域を東進している中国海軍の空母「遼寧」を中心とする艦隊を確認したと発表しました。
発表によると、この艦隊は「遼寧」のほか、その護衛艦艇として055型駆逐艦1隻と052D型駆逐艦2隻の合計4隻で構成されています。これらの艦艇は、12月6日に沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を太平洋に向けて航行したのち、同日に沖大東島の西約270kmの海域に進出。そこから急速に針路を北東方向へと変え、冒頭で触れた喜界島沖へと航行した模様です。
また、防衛省・統合幕僚監部によると、12月6日に「遼寧」の艦載戦闘機及び艦載ヘリによる発着艦を約50回、また翌7日には艦載戦闘機等による発着艦を約50回確認したとのことです。これに対して、 防衛省・自衛隊では海上自衛隊第6護衛隊所属の護衛艦「てるづき」により、警戒監視・情報収集を行ったほか、艦載戦闘機の発着艦に対しては、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させる等の対応を行ったとのことです。
ちなみに、沖縄本島と沖大東島の間を「遼寧」が通過して喜界島沖に進出し、さらにそこで航空機による発着艦を行ったのは今回が初めてのことで、これまでにない特異な行動と言えます。