ボランチ挑戦2季目の知念慶、大一番で絶大な存在感…恩師のもとで再びタイトル獲得「やっぱり鬼さんの力はすごい」

 明治安田J1リーグ第38節、首位の鹿島アントラーズはホームで横浜F・マリノスを2-1で下し、2025年のJ1リーグ王者に輝いた。

 大一番でレオ・セアラが決めた2得点は、いずれも知念慶の存在がなければ生まれなかっただろう。昨季からボランチにコンバートされた知念は、中盤でフィフティ・フィフティのボールを制して味方へ展開。「シーズンを通して(意識は)高かった」と語るように、知念の奮闘が2ゴールを呼び込んだ。川崎フロンターレで3度のリーグ制覇を経験している知念は「鹿島は9年ぶりのリーグタイトルということで、自分は鹿島に来てまだ3年目ですけど、すごく嬉しかった」と喜びを噛み締めた。

 その川崎F時代に栄冠を分かち合ったのが、現鹿島の指揮官・鬼木達監督だ。知念は「鬼さんが来てチームも変わったと思うので、やっぱり鬼さんの力はすごい」と感嘆し「タイトルを取るチームの雰囲気にしてくれる。技術や戦術では賄えない部分をチームに植え付けてくれた」と恩師へ感謝の言葉を並べた。

 鬼木監督との付き合いは長いものの、これまではFWとして指導を受けており、ボランチへ転向したことで求められる役割も変化した。「鬼さんが求めてくることは、自分が得意ではないことや苦手な部分が多い。自分自身が成長し続ける気持ちを持たないと試合に絡めない状況だったので、日々の練習から“成長するため”という意識を持って取り組んでいました」と明かす。「鬼さんから求められることはかなり多いですが、まだまだではあるものの一つずつクリアできて、終盤には手応えも掴めた。そこは成長かなと思います」と胸を張った。

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