6年前は主将として出場 桑木志帆が8地区対抗戦会場を“サプライズ訪問”「楽しさを忘れずプレーして欲しい」

<ユニクロ日本ジュニアゴルフカップ2025/ 8地区対抗戦 事前情報◇1日◇トム・ワトソンゴルフコース(宮崎)◇男子=6984ヤード、女子=6380ヤード、ともにパー72>

開幕前日の1日、会場に“サプライズ”な訪問者が現れた。国内女子ツアー通算3勝の桑木志帆だ。練習日にジュニアゴルファーたちの様子を“視察”。先週まで、同じ宮崎で行われていた国内ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を戦い、その翌日に足をのばした。
地区対抗戦という形式で行われる大会に、岡山出身の桑木は中国地区の主将として2019年(第5回)に出場した、いわば“OG”だ。尾関彩美悠らとともに、佐久間朱莉、岩井千怜、六車日那乃を擁した関東、竹田麗央らがいた九州などを相手に切磋琢磨。この年の女子は関東が優勝したが、青春時代のいい思い出になっている。

実際に選手たちのプレーを見ると、「懐かしい気持ちと、ゴルフを楽しんでいた頃の気持ちがよみがえってきました」と感慨深げ。この大会に出場し得たものについては、「小、中学校の頃はコースへ行って、ただボールを打つだけだったけど、地区代表になり8地区対抗戦や合宿に参加するようになって、ゴルフに対する考え方も変わった。マネジメントをすごく学ばせてもらって、それが今になってもすごく生かされてます」と話す。

21年6月のプロテストに合格し、23年には初シードを獲得。そして昨年は3勝を挙げ、飛躍を遂げた。JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップには前年覇者として出場。今季は未勝利に終わったものの、抜群の安定感でメルセデス・ランキング9位となった。礎の一部を、この地区対抗が担った。

今年からユニクロが特別協賛になり、優勝者らにはオーストラリアの大会に出場する権利も与えられる。“世界への登竜門”とも言えるが、桑木はそれを体現している存在でもある。今年は「全米女子オープン」など海外メジャー3大会に出場。「海外の選手との体格の差や飛距離の差もあった。でも日本では経験できない、芝の違いや、特に全英は、風もあって、世界の壁は高いと感じながらも、さらに頑張ろう! と思いました」と、今後につながる景色を見てきた。

ジュニア選手たちには「一番はゴルフを楽しんで欲しい」という言葉を贈る。「毎週試合をすると、苦しいラウンドが大半。徐々にゴルフが楽しめなくなっているとも感じる。中学、高校の時は純粋にゴルフを楽しんでいた。楽しさを忘れずに自由にプレーしてもらいたいと思います」。それがプロになりに感じることだ。

会場を後にする時には「きょうはとても楽しかったです!」とニッコリ。後輩たちには「団体戦はチームのことを考えるより、自分ができる精一杯のことに専念したら、結果がどんなに悪かったとしても責める人はいない。のびのびと自分のプレーをしてほしいと思います」とエールを送る。“先輩”にとっても、原点回帰へ、いい一日になったようだ。(文・間宮輝憲)

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