【ソウル時事】韓国の尹錫悦前政権との癒着疑惑に絡み、請託禁止法違反や政治資金法違反の罪に問われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子被告(82)の初公判が1日、ソウル中央地裁で開かれた。韓被告側は起訴内容を全面的に否認した。
前政権の疑惑を捜査する特別検察官によると、韓被告は2022年7月ごろ、教団への便宜供与を求め、尹氏夫人の金建希被告=あっせん収賄罪などで公判中=に高級バッグなどを贈与。同年1月ごろには、尹氏側近で保守系野党「国民の力」所属の国会議員、権性東被告=政治資金法違反の罪で公判中=に1億ウォン(約1070万円)を不正に渡したとされる。
6月の李在明政権発足後、前政権の疑惑を追及する特別検察官が任命され、韓被告は10月に起訴された。韓被告は、教団信者らの国民の力への集団入党に関与した政党法違反の罪でも起訴されており、同罪の裁判も近く始まる見通しだ。
〔写真説明〕世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁=9月17日、ソウル(EPA時事)

