今季の明治安田J2リーグを戦った20クラブの中で、唯一のJ2初挑戦となったのがFC今治だ。最終成績は13勝14分け11敗と勝ち越し、11位フィニッシュとなった。
最終節は敵地で3位ジェフユナイテッド千葉と対戦し、0-5で敗れた。倉石圭二監督は「たくさんのサポーターの方の後押しを受けましたが、我々が積み上げてきたものがなかなか出せなかったゲームになった」と総括。「相手の勢いに対して我々が剥がす、ひっくり返す。狙いを持ってやろうとしたことは全然出せなかった。それを出せない中で相手の勢いを引き出してしまったことが、最多失点の要因です」と振り返った。
今季最終戦こそ苦い敗戦となったが、初挑戦のJ2で残留争いに巻き込まれることなく、プレーオフ争いを演じたことは高く評価されるべきだろう。倉石監督も「本当に噛みつきにに行ける相手は多かったのかなと。手応えはあった」一方で「仕留める、突き放すということができなかったですし、年間通してそれが課題になった」と語る。J1への距離感について問われると「まだまだ手が届かないなというのが正直な感想です」と答えた。
また倉石監督は38歳のベテランMF三門雄大の言葉を紹介しつつ、選手たちのトレーニングに臨む姿勢を高く評価した。「選手たちは日頃から一生懸命トレーニングをやってくれます。三門が『いろいろなチームを経験したけど、昇格降格がない中でこれだけ一生懸命練習するのは、なかなか見たことがない』という話をしてくれました。年間通してしっかりとハードワークしながら試合に臨めたかなと思います」。その言葉を発した三門も「仲間のことを誇りに思う」と、その真意について語ってくれた。
「僕が今治に来て一番誇りに思うことです。もちろん昇降格がかかっていれば、必死になってやることは当たり前だと思います。僕がこれまで経験したクラブでは、何かがかかっていないとモチベーションが下がってしまったり、最後までやり切れないこともありました。けど、今治はそんなことがなかった。(モンテディオ)山形戦で残念ながらプレーオフ入りは逃してしまったのですが、そこからも誰一人として手を抜かず、しっかりとした姿勢で練習に臨んでいました。今治は対人、フィジカルの練習も多いんですけど、そこもしっかりとやっていたので。このクラブの大事な部分だと思いますし、なくなってほしくないことなので、そういったことを仲間に伝えさせてもらいました」
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
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