<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 事前情報◇25日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6543ヤード・パー72>
メルセデス・ランキング(MR)30位で出場40人の最後の1枠に入り、2年ぶり5度目の出場が決まった永井花奈は「出られることになって素直にうれしい」と喜んだ。この日は18ホールをチェック。午後から強風が吹き荒れたコースを入念に回り、「今週は自分よりうまい人しかいない。気楽に、ある意味開き直って、思い切りやるだけ」と気合をにじませた。
リコー争いで下から2番目のMR29位で臨んだ前週の「大王製紙エリエールレディス」は痛恨の予選落ちを喫した。2.57pt差でMR30位の山城奈々が決勝ラウンドに進んだことで、“番付”は一番下に落ちることが確定した。さらに、MRが永井より下位で、優勝争いを演じていたリコーの出場資格がなかった木戸愛、原英莉花らが優勝していたら、その時点で宮崎行きは消滅。今年のシーズンは終了していた。
「自分ではどうしようもないこと。どう願っていいかも分からない状況だったけど、とにかく出たいと願うしかなかったです」
エリエールの最終日だった23日に松山からシーズン中もルーティンにしている週初めのトレーニングのため東京にいったん戻ったときに、ようやく点灯した当確のランプ。「羽田空港に着いたときにスコア速報で確認しました。本当によかったです」。昨季はMR81位でシードを喪失したが、シード復帰を決めた1年の最後にうれしい“ご褒美”が待っていた。
この大会はツアー初優勝を果たしたプロ2年目の2017年に初出場し、その年は16位に入った。「宮カン(宮崎CC)はすごく難しいコースという印象だった。それ以来、1年間の自分の成長を確認する大会になっていた。このコースを簡単と思えるようになったら、成長したということ。そういう意味でも絶対に出たかったんです」。これまでの最高は22年の14位。「いろんなことが求められるコース。若いころよりは高麗グリーンには対応できるようになっていると思うし、楽しみです」。28歳になって迎える5度目のシーズン最終戦。これまで培ってきた経験も総動員し、下克上を目指していく。(文・臼杵孝志)
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