<伊藤園レディス 最終日◇16日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
国内女子ツアーの最終日は、8位から出た28歳・脇元華が8バーディ・1ボギーの「65」をマーク。トータル16アンダーで逆転し、プロ8年目にして悲願のツアー初優勝を果たした。クラブ契約フリーの脇元、今季は腰のヘルニアの影響で番手の距離が落ちていたが、今週はクラブで対策を図った。
■180ヤードをちゃんと打てる3Uが奏功!
「(今週活躍したのは)1Wとちょうど今週から入れ替えた3Uで、クラブを入れ替えて良かったなと思いました。各番手の飛距離が落ちたので、180ヤードを打つ番手が5Wで抑えて打つしかできなくて、それだと薄く当たっちゃったりしてたので、『180ydをちゃんと打てるクラブに入れ替えよう』ということで、3Uに替えたのが今週すごいハマりましたね」(脇元)
ドライバーは自身前戦の「樋口久子 三菱電機レディス」(10月31~11月9日)からPING『G440 MAX』(9°SPEEDER NX GOLD)に戻した。ウッドの上4本をPINGでそろえるのは、ハイブリッドも含めて相当な信頼感が伺える。
「PINGって曲がりにくいイメージがある。『飛ばなくてもいいから曲がらないクラブにしよう』と思って、三菱からまた入れ替えたんですけど、開幕の時はそれを使ってて、また戻したって感じですね。フェアウェイキープは今日も14回でしたね」
また、シャフトも1Wからウェッジまで全てカーボンシャフトかつ、フジクラ製で統一している。その背景について、同社のツアー担当はこう話していた。「脇元選手から、ゴールドは『シャフトが仕事をしすぎないのでタイミングが取りやすく、自分のスイングに合わせて素直にヘッドが降りてくる』というコメントをいただきました。強弾道&高初速がコンセプトのシャフトですが、脇元選手に見事にマッチしてくれたと思います」(飯村俊哉氏)
■貴重なキャメロン『P5』で握り方も変更!
パターも「樋口久子 三菱電機レディス」からスコッティ・キャメロン『P5・SSS』を投入し、握り方は今週から「右手の人差し指を封印した」。夏以降はキャメロン製のセンターシャフト・マレットを使用してきたが、貴重な『P5』をタイトリストのパター担当者が用意してくれたという。
「打ってみたら意外と良かったんですけど、パッティングコーチの子から『華さんそれP5ですか? それ、男子プロも欲しいって言っても、もらえてないのを何で持ってるんですか?』みたいな感じで言われて、そこからこのパターの貴重度を知って『絶対大事にしよう』と思ったのが今週でした」
握り方も両手人差し指を伸ばすスタイルで「シャットに上げちゃう癖があった」と悩んでいたが、右手の人差し指を封印することで改善。「芯を食う感じがあってミート率が上がった」と新スタイルに好感触を得たことも大きかった。
なお今季34戦のうち、パターはオデッセイ18勝(神谷そら2勝、河本結2勝、岩井千怜、吉田優利、穴井詩、安田祐香、稲垣那奈子、内田ことこ、小祝さくら、渡邉彩香、柏原明日架、荒木優奈、金澤志奈、菅楓華、木村彩子、仲村果乃)。ピンが10勝(佐久間朱莉4勝、工藤遥加、菅沼菜々、高野愛姫、櫻井心那、鈴木愛、畑岡奈紗)、スコッティ・キャメロンが4勝目(申ジエ、永峰咲希、堀琴音、脇元華)で、テーラーメイド2勝(高橋彩華、入谷響)。
ゴルフボールはタイトリストが11勝(佐久間4勝、工藤、穴井、ジエ、稲垣、高野、高橋、鈴木)。スリクソンが9勝目(岩井、安田、菅沼、入谷、内田、小祝、櫻井、菅、畑岡)で、ブリヂストン6勝(吉田、渡邉、荒木、金澤、堀、仲村)、キャロウェイ6勝(神谷2勝、河本2勝、柏原、木村)、テーラーメイド2勝目(永峰、脇元)。
ドライバーシャフトはフジクラが13勝目(神谷2勝、河本2勝、吉田、穴井、稲垣、高橋、永峰、荒木、木村、仲村、脇元)で、三菱ケミカル9勝(菅沼、高野、入谷、小祝、柏原、櫻井、金澤、菅、畑岡)、グラファイトデザイン4勝(工藤、内田、渡邉、堀)、日本シャフト4勝(佐久間4勝)、USTマミヤ2勝(安田、申)、ピン1勝(鈴木)となっている。
【脇元華の優勝ギア】
1W:ピンG440 MAX(9°SPEEDER NX GOLD)
3W:テーラーメイド Qi35(15°SPEEDER NX BLACK)
3,4,5U:ピンG425(19,22,24°SPEEDER TR HYBRID 75S)
6I~P:スリクソン ZX5(TRAVIL 85S)
47,52,58°:フォーティン RM-22(MCI 90S)
PT:スコッティ・キャメロン P5・SSS
BALL:テーラーメイドTP5
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