メジャー6勝を挙げ、アイアンの名手としても知られるリー・トレビノ。「トレビノは独特なグリップをしていますが、これもフェースを返さない秘訣です」とレッスンプロ阿河徹(あが・とおる)はいう。アイアンの引っかけに悩んでいるというサッカー元日本代表の福田正博さんに阿河が推奨するトレビノ流グリップとは?
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【阿河】福田さんがリストターンして引っかけが出る理由は、グリップにあります。福田さんはインターロッキングで握っているので右手人差し指と左手親指までの距離が短い。一方で、フォローの写真を見ると分かりますが、トレビノは右手人差し指と左手親指の距離を離して握っているんです。
【福田】本当ですね。かなり両手を離して握っている。これでリストターンを抑えられるんですか?
【阿河】その通り。トレビノのようにフェースを返さずに真っすぐ振り抜くポイントなんです。両手を離して握る極端な例が、スプリットハンド。実際にスプリットハンドで握って振ってみてください。右肩が下がり上体が止まらず回転し続けるので、左手甲を真っすぐ出しやすくなります。
【福田】なるほど。分かりやすいですね。
【阿河】左手リードで振る場合は両手を離した方が、リストターンさせずに振れる。逆に両手を近づけて握ると、左サイドの壁を感じやすい。インパクトで詰まるため、リストターンしやすくなるんです。
■リー・トレビノ
1939年生まれ、米国出身。メジャー通算6勝、PGAツアー通算29勝をマーク。全盛期の1970年代はジャック・ニクラスのライバル。ライダーカップにも6度選出された。
■阿河 徹
あが・とおる/ 1976年生まれ。藤本佳則や塩見好輝らツアープロを指導。東京都・井山ゴルフ練習場でレッスンを展開中。米国留学時代にトレビノのスイングを徹底研究した“トレビノ博士”
■福田正博さん
ふくだ・まさひろ/ 1966年生まれ。サッカー元日本代表選手で、現在は解説者として活躍。ゴルフ歴は30年で平均スコアは95。
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