10月の中古クラブランキングのドライバー部門では、テーラーメイドの『SIM2 MAX』が3カ月連続で1位を獲得。各モデルの人気の理由や気になる価格など、現在のトレンドをゴルフパートナー藤沢長後店の店長を務める島田辰也氏とチェックしていこう。
2021年発売のテーラーメイド『SIM2 MAX』が、3カ月連続で1位となった。
現在はカーボンフェースが全盛期を迎えているが、『SIM2 MAX』はチタンフェース。テーラーメイドは、翌年からカーボンフェースの『STEALTH』シリーズへとモデルチェンジしたため、今のところチタンフェースの最終モデルで、青いコスメの見た目の良さと共に完成度の高さが人気の理由だ。
島田店長は、「チタンフェース特有の打感、打球音を好まれるゴルファーから支持されているモデル。またカーボンフェースに馴染めなかったという人が購入されるケースも少なくないんです」と、まだまだチタンフェースの需要は高いという。クラウンやソールにはカーボン素材を採用し、極限まで無駄を省いて余剰重量を確保した低重心ヘッドは、今でも色褪せない飛びや寛容性を併せ持つ。現在の中古の平均販売価格は25,000円から。翌年発売された『STEALTH』よりも1,000円ほど高い値を付けている。
2位はピンの2022年モデル『G430 MAX』だ。超極薄の反発フェースと高慣性モーメントで、飛距離と共に「方向性に不安があるゴルファーから人気」と島田店長。平均販売価格は中古で40,000円からで、「リセールバリューが見込めるのも選ばれる理由」と話す。
3位はテーラーメイドの2024年モデル『Qi10 MAX』だ。
ドライバーの上下方向と左右方向の慣性モーメントの合計値が10,000g/cm²となった、いわゆる“10Kモデル”でゴルファーの間にも、徐々に浸透し始めている。「“10K”や“MAX”というキーワードには、つかまりや直進性の高さを連想させるので、試してみようと思わせるきっかけになり、打ってみても納得できる結果が得られるモデル。なかでも『Qi10 MAX』は、カーボンフェース3作目で、打感や打音も改善されており、チョイスする人が増えています」。平均販売価格は中古で42,000円から。
また、9位には、ピンの『G430 MAX 10K』がランクインした。今季4勝目を挙げ、メルセデス・ランキング1位を走る佐久間朱莉が使用するモデル。佐久間は、「ミスヒットに強い『G430 MAX 10K』と『レジオフォーミュラB+ S55』の組み合わせはすごく良くて、この安定感を信頼しています」と絶賛する。
ピンのドライバーでは、10位の『G410 PLUS』も根強い人気を誇っている。「2019年発売モデルで、渋野日向子プロの全英制覇、鈴木愛プロの賞金女王に貢献したシリーズ。さらに、金谷拓実プロが昨年賞金王を獲得した時に使用していたのが、この『G410 PLUS』で実力は折り紙付き。そんな“名器”を使ってみたいという方が後を断ちません」。中古で22,000円からという平均販売価格も、手を出しやすいポイント。状態が良いものも多く、自分に合ったモデルもすぐに見つかるだろう。
【2025年10月の中古クラブランキング(ドライバー編)】
1位 テーラーメイド SIM2 MAX
2位 ピン G430 MAX
3位 テーラーメイド Qi10
■解説
ゴルフパートナー藤沢長後店 島田辰也店長
しまだ・たつや/ゴルフパートナー独自の社内認定制度「中古クラブアドバイザー」は、クラブの価値を正しく見極め最適な提案をするエキスパート。欲しいクラブがあれば「まずは相談してみて」と、予算に応じてベストなクラブを見つけてくれる。
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