前田大然が先発復帰のセルティック、10人のレンジャーズに苦戦も…延長戦で勝ち越し、リーグ杯決勝進出

 スコティッシュ・リーグカップ準決勝が2日に行われ、セルティックとレンジャーズが対戦した。

 今季、スコティッシュ・プレミアシップでは首位に立つハーツに暫定で勝ち点差「9」をつけられ、現在2位に沈んでいるセルティック。10月28日には、ブレンダン・ロジャーズ前監督が辞任を申し出ており、現在はマーティン・オニール氏が暫定監督としてチームを率いている。

 昨季王者としてスコティッシュ・リーグカップを戦うセルティックは、2回戦でフォルカークを4-1で、準々決勝ではパーティック・シッスルを4-0で破って、準決勝へ進出。決勝への切符を懸けた戦いで相まみえるのは、国内の宿敵でもあるレンジャーズだ。

 今季、両者はスコティッシュ・プレミアシップで1度対戦しているが、当時はスコアレスドローで試合終了の笛が吹かれた。今季2度目の“オールドファーム”に向けて、セルティックでは前田大然が先発入り。前田は日本代表活動を負傷離脱した後、欠場が続いていたが、前節のスコティッシュ・プレミアシップに途中出場し、ケガからの復帰を果たしていた。旗手怜央はベンチからのスタート。稲村隼翔、山田新はメンバーから外れた。

 試合は25分に動く。セルティックが右コーナーキックを獲得すると、キッカーを務めたアルネ・エンゲルスが右足でアウトスイングのボールを送る。ニアサイドで競り勝ったジョニー・ケニーがヘディングシュートを叩き込み、セルティックが試合を動かした。

 続く38分には、セルティック陣内で前を向いたセロ・アースゴードが、足裏を向けてアンソニー・ラルストンに飛び込み、危険なタックルに対してレッドカードが提示される。セルティックは数的優位となってハーフタイムを迎えた。

 11人対10人の戦いとなった後半、セルティックはなかなか追加点を奪えず、71分には旗手とカラム・オスマンドを投入する。それでも2点目を決められずにいると、79分には、レンジャーズのジェディ・ガサマがペナルティエリア内から放ったシュートが、相手選手との接触でバランスを崩したラルストンの肘に直撃。ラルストンは腕を閉じていたと主張したが、レンジャーズにPKが与えられると、このPKをジェームズ・タヴァーニアーがゴール左下に叩き込み、試合は振り出しに戻った。

 1-1のまま90分間が終了したことで、試合は延長戦に突入したが、立ち上がりの93分には、セルティックのキャプテンが大仕事をやってのける。左サイドからキーラン・ティアニーが上げたクロスボールは跳ね返されたものの、こぼれ球を回収してパスを繋ぐと、ボックス手前でパスを受けたカラム・マクレガーが左足一閃。目の覚めるようなミドルシュートを突き刺し、セルティックが延長戦で前に出た。

 延長後半に入った109分には、左サイドからボールを持ち運んだティアニーからのグラウンダーのボールを、オスマンドが押し込んでトドメの3点目を奪い、試合はこのままタイムアップ。この結果、勝利したセルティックが、セント・ミレンの待つ決勝へ進出した。前田は延長後半の111分に途中交代した。

 今季のスコティッシュ・リーグカップ決勝は、12月14日の開催予定となっている。

【スコア】
セルティック 3-1 レンジャーズ

【得点者】
1-0 25分 ジョニー・ケニー(セルティック)
1-1 81分 ジェームズ・タヴァーニアー(レンジャーズ)
2-1 93分 カラム・マクレガー(セルティック)
3-1 109分 カラム・オスマンド(セルティック)

【ハイライト動画】セルティックが今季2度目のオールドファームを制す

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