セリエA第10節が2日に行われ、インテルは敵地でヴェローナと対戦した。
前節終了時点で6勝3敗の成績を残し、3位につけるインテル。前々節ではナポリとの“首位決戦”を1-3で落とし、チャンピオンズリーグ(CL)も含めた公式戦での連勝が「7」でストップしたが、ミッドウィークに行われた前節のフィオレンティーナ戦は3-0で完勝した。今節は、ここまで5分4敗と白星に見放されているヴェローナの本拠地に乗り込んだ。
試合は序盤の7分、インテルに決定機が到来。敵陣でクリアボールを回収したハカン・チャルハノールが背後のスペースへ浮き球のパスを送ると、抜け出したラウタロ・マルティネスは、飛び出してきたGKの位置を見て、ループシュートをチョイス。ボールはゴール方向へ向かっていたが、ゴールライン直前でヴィクトル・ネルソンにクリアされ、先制点とはならない。
それでも、序盤から試合の主導権を握ったインテルは、16分に先制に成功。左コーナーキックを獲得すると、キッカーのチャルハノールは、低弾道の浮き球ボールをボックスの外へ送る。フリーで待っていたピオトル・ジエリンスキが強烈なダイレクトボレーを叩き込み、インテルの“サインプレー”が完結。見事なゴールで試合を動かした。
その後もインテルのペースで時計の針が進んだものの、終盤に差し掛かった40分、ヴェローナが反撃へ出る。敵陣でルーズボールを収めたギフト・オルバンが右へ広げると、パスを受けたジオバネは縦への持ち出しから右足シュートを突き刺す。見事なフィニッシュで、ヴェローナが試合を振り出しに戻した。
前半アディショナルタイムには、ヴェローナに逆転のチャンスが到来。右サイドを抜け出したジャン・ダニエル・アクパ・アクプロがグラウンダーのボールを折り返すと、ニアサイドへ飛び込んだオルバンがダイレクトで合わせたが、ここはポストに嫌われる。インテルとしては肝を冷やした中、1-1でハーフタイムに突入した。
後半へ折り返してからは、ヴェローナも攻撃時に良い形を作り出すなど、どちらに転ぶかわからない展開に。68分にはペタル・スチッチからのバックパスを狙っていたジオバネがボールを掻っ攫い、抜け出そうとしたところでヤン・アウレル・ビセックに倒される。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入もあり、レッドカードの可能性も頭をよぎったが、最終的なジャッジはイエローカードとなった。
終盤には両チームともにゴールへ迫るシーンを作り出すが、次の1点は生まれず。後半アディショナルタイムには、チャルハノール、ジエリンスキと繋いで中央を破り、ボックス内でボールを受けたフランチェスコ・ピーオ・エスポジトが倒されるも、PKの笛は吹かれない。
だが、試合はこのままでは終わらなかった。この直後のプレーで、敵陣中央左寄りの位置でニコロ・バレッラがボールを持つと、右足でインスイングのボールを送る。ボールはダヴィデ・フラッテージの頭をかすめ、最後はマルティン・フレーゼに当たってゴールに吸い込まれる。土壇場でインテルが勝ち越しに成功した。
試合はこのままタイムアップ。インテルとしては非常に苦しい試合展開を強いられたが、後半アディショナルタイムの劇的ゴールで、2連勝を飾った。既に今節を終えた首位のナポリは勝ち点「1」の獲得にとどまったため、その差を「1」に縮めることに成功している。対するヴェローナは、決して悪くない試合だっただけに、悔しさの残る黒星で2連敗となった。
この後、インテルは5日にCL・リーグフェーズ第5節でカイラト・アルマティとの対戦が控えている。一方、ヴェローナは8日、次節のセリエAでレッチェとのアウェイゲームに臨む。
【スコア】
ヴェローナ 1-2 インテル
【得点者】
0-1 16分 ピオトル・ジエリンスキ(インテル)
1-1 40分 ジオバネ(ヴェローナ)
1-2 90+3分 マルティン・フレーゼ(OG/インテル)
【ゴール動画】ジエリンスキの豪快先制弾
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