「監督に何の謝罪もないなんて…」 アトレティコ元主将、騒動に揺れるヴィニシウスを手厳しく批判

 現役時代にアトレティコ・マドリードでプレーし、引退後は監督業を務めているガビ氏が、レアル・マドリードに所属するブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールを手厳しく批判した。現地時間31日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 同26日、ラ・リーガ(スペイン1部リーグ)第10節ではレアル・マドリードとバルセロナが対戦。本拠地『エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ』でレアル・マドリードが宿敵を2-1で下し、今季最初の“エル・クラシコ”を制した。だが、この試合は物議を醸す出来事が複数発生。試合終了直後および終了後に選手たちが起こした乱闘はその最たる例だが、72分に途中交代となったヴィニシウスの言動には批判が集中している。

 シャビ・アロンソ監督から交代を命じられたヴィニシウスは、明らかに不満そうな表情でピッチ外へ。「いつも僕だ! もうこんなチームから出て行ってやる! 出ていく、出て行くぞ!」とまくし立て、ベンチへ向かわずそのままロッカールームへと引き上げてしまった。数分後にはベンチに戻ってきたものの、チームの輪を乱しかねない言動を止められないヴィニシウスにはSNSを中心に非難の声が巻き起こり、後に本人が公式Xで謝罪文を掲載するまでに至っている。

『マルカ』によると、アトレティコ・マドリード時代にキャプテンとしてチームを力強くけん引した“闘将”ガビ氏は、スペインのラジオ局『カデナ・セル』のスポーツ番組『エル・ラルゲロ』に出演した際に「ヴィニシウスは毎日、周囲の人を試している」と発言。同選手の振る舞いを非難した。

「私が選手に対して最も嫌悪感を抱くのは、大げさな演技や身振り、そして公衆の面前で人を試すかのような言動だ。無観客ならば話は違ってくるかもしれないがね」

「クラシコの後、私だったらどうしていただろうか? 試合後に彼と話をしなければならないだろう。ただ放っておいて、彼に(SNS上で)声明を出させておいて、監督に何の謝罪もないなんてあり得ない。許されない、自己中心的な行為だ」

 これまでも各方面から度々言動を指摘されてきたヴィニシウス。果たして、今後振る舞いを劇的に変えることはできるだろうか。

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