どう見ても空母な“戦後最大級”の艦 式典を終えいよいよイタリア海軍で本格任務に その役割とは

イタリア海軍は2025年10月26日、強襲揚陸艦(LHD)「トリエステ」の戦闘旗授与式を行ったと発表しました。

軽空母とほぼ同規模の揚陸艦?

 イタリア海軍は2025年10月26日、強襲揚陸艦(LHD)「トリエステ」の戦闘旗授与式を行ったと発表しました。

 同艦は第二次世界大戦後に建造されたなかではイタリア海軍最大の艦で、2024年12月7日に就役しています。ただ、戦闘時にメインマストに掲げる戦闘旗に関しては今まで未取得で、今回の授与式をもって象徴的な儀式を終え、正式に任務を開始することになります。

 式典は艦名の由来となった北東部の港湾都市トリエステのベルサリエリ埠頭で行われ、10月26日は同市がイタリアに復帰してから71周年にあたる記念日でもありました。式典は都市と艦との象徴的なつながりを強調する内容となりました。

 強襲揚陸艦「トリエステ」は全長245m、最大幅47m、満載排水量約3万8000トンで、アメリカの大型揚陸艦を除けば最大級の揚陸艦です。艦尾にはウェルドックを備え、LCM(機動揚陸艇)を4隻搭載可能です。ほかにも、司令部機能や病院船機能、兵站拠点としての能力を有します。

 また、固定翼機運用を想定した設計で、2つの艦橋とスキージャンプ式飛行甲板を持ち、イギリスのクイーン・エリザベス級空母に類似した構造となっています。F-35B「ライトニングII」や各種ヘリコプターの運用も予定されています。

 空母としての能力があるのは、多様な任務に1隻で対応できる多目的艦として計画されたため、空母として運用した場合には「カヴール」と同程度の20機前後の航空戦力を搭載可能です。そのため、上陸作戦や人道支援といった揚陸艦本来の任務に加え、「カヴール」とともに海軍の航空戦力の補完する存在としても期待されています。

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