Vなら1億円超!「年間女王は最後まであきらめない」 今季60台トップの菅楓華がデータを証明する『69』 

<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 2日目◇24日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>

データは実に雄弁だ。後半のアウトで立て直した菅楓華が「69」と伸ばした。60台は2ラウンド連続で、今季35度目。ツアー1位を快走している“高値安定”のスコアメークで、トータル7アンダーと伸ばして初日と同じ5位をキープした。
「ショットが初日からよくて、特にドライバーショットが安定している。フェアウェイから打つことが多いので、バーディチャンスを作れていると思います」

予選ラウンド2日間のフェアウェイキープ率は89.3%(25/28)で4位。ルーキーイヤーの昨季からアイアンのショット力には定評があったが、今週はティショットも好調。しっかり得意のアイアンにバトンをつないでいる。

4週前の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で念願のツアー初優勝を果たした。開幕戦から2試合連続で2位になるなど、悔しい経験を糧につかんだ涙の優勝。重圧からも解放されて、ここ3試合は伸び伸びとプレーしていると思っていたが、20歳の胸の内は真逆だった。

「初優勝より2勝目が難しいといわれているので、勢いに乗っていけたらいいけど、優勝してからは気持ちにあまり余裕がないんです」

周囲やファンは2勝目を期待する。1つ勝ったんだから、また勝てる。勝って当たり前と…。自分自身も初Vのとき以上に自分に期待する。「ズルズルと下にさがりたくないとか…」。2週前の「スタンレーレディスホンダ」は予選落ちを味わい、前週の「富士通レディース」は6位。この1カ月は複雑な感情が交錯している。

「ゴルフを楽しめていない部分があった。まずは自信を持って、ゴルフを楽しむことが一番かなと思っています」

前半は1バーディに3パットのボギーが2つ。また陥りそうなマイナス思考というクサリを断ち切り、後半はバーディラッシュに転じた。1番パー5は3打目をピンそば50センチにつけ、3番パー4は7メートル、4番パー3は5メートルをねじ込んだ。

メルセデス・ランキング(MR)は4位につけている。1位の佐久間朱莉とは604.21pt差。今大会を含めて今季も残り6試合となったが、逆転の可能性は十分に残っている。年間女王への意欲を問われると、予想以上のスピードで「あります!」という答えが、予想以上に大きな声で返ってきた。

「4日間大会で上位にいって、ポイントを重ねることが一番だと思います。最後のリコーまであきらめずに頑張りたいです」

シーズン最終戦の「JLPGAツアー選手権リコーカップ」の舞台は自宅のある宮崎市の宮崎CC。劇的なフィナーレは頭の中で既にイメージしている。そのためにも、まず今週。300ptを上積みできる4日間大会Vは何としてもつかみたい。

優勝賞金3600万円を獲得すれば、年間獲得賞金は1億円を超える。「本当ですか!? なんかカッコいい!」。プレッシャーを忘れさせてくれる無邪気な欲が、5打差で単独トップに立つ佐久間に追いつき、追い越す力となる。(文・臼杵孝志)

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