女子2億円大会のプロアマで“異常事態”…大量8人が欠場&棄権 米国帰りの櫻井心那は右手首痛を抱えながら異例の掛け持ちプレー

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賞金総額2億円大会のプロアマで前代未聞の事態が起きた。出場予定だったプロが6人も欠場し、2人が途中棄権する異常事態。プロアマではプロが欠場する場合に備えて、通常は4人の待機選手を確保しているが、今回は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の想定を超えて欠場者、棄権者が続出。代替選手の手配などで大会側はてんやわんやとなった。
時系列で並べると、まず稲垣那奈子、脇元華、天本ハルカ、青木瀬令奈の欠場が決まり、待機選手の中村心、永嶋花音、藤田かれん、吉本ここねの4人が出場者リストに入った。さらに、この日になって菅沼菜々、穴井詩が欠場。野澤真央が菅沼、葭葉ルミが穴井の代替選手として出場することになった。

だが、JLPGAから連絡が入った段階で葭葉はまだコースには来ておらず、午前8時40分の1番ホールからのスタートには間に合わないため、4番まではJLPGAの森本多津子担当理事がプレー。その後は、もともとプロアマメンバーに入っていて16番から出ていた櫻井心那が3ホールをプレーした後に、5番から代わりに入り、櫻井が抜けた組にはコース入りした葭葉が入ってプレーする、極めて異例の措置が取られた。

櫻井は来季の米ツアー出場権を懸けたQシリーズ(予選会)のセカンドステージ(2次予選)をトップタイで通過し、2日前の20日夜に帰国したばかり。時差ボケも残るなかのドタバタのプロアマに「待機選手もいなくなって、プロなしで回っているお客さんがいると聞きました。私たちの組は主催者側の型だったので、『お客さんのほうに回ってほしい』とお願いされたので」と“掛け持ち”の経緯を説明した。

Qシリーズは最終日に今季自己ベストの「64」をマークするなど「ひさしぶりにいいゴルフができて、自信にもなった」と振り返ったが、実は慣れない芝の影響もあって練習場で右手首を痛めての奮闘だった。この日のラウンド後は少し腫れた患部を氷で冷やしながら取材に対応した。取材後にはプロアマで回れなかったアウトのうちティショットでドライバーを握らない2番パー4をチェックする予定だったが、それもキャンセル。「プレーしたのは9ホールだけ。後半はレッスンをしたり、グリーンでパターだけやっていました」と話し、明日23日の出場については「当日の様子を見て判断したい」とした。

プロアマ大会の詳細な記録は残っていないが、少なくとも待機選手がいなくなるのは今季初の事態となった。さらに、イ・ミニョン(韓国)が5ホール終了後、神谷そらが6ホール終了後にそれぞれ途中棄権。小滝水音と寺岡沙弥香が急きょ、代役として穴を埋めた。ちなみにツアー規定の改定で、プロアマを欠場または棄権できる回数は従来の1回から今季は2回に拡大されている。(文・臼杵孝志)

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