「旅客機のペット」は「手荷物」扱いなのか? 欧州司法裁判所が判決…その根拠とは

欧州司法裁判所(CJEU)は、旅客機に同乗するペットの取り扱いについて判決を下しました。

国際ルール上も「手荷物」扱い

 2025年10月、欧州司法裁判所(CJEU)は、旅客機に同乗するペットの取り扱いについて判決を下しました。「ペットも『手荷物』の範囲に含まれる」との判断です。

 原告は2019年10月、スペインのイベリア航空便をペットとともに利用しました。犬は貨物室で輸送される予定でしたが、機体に運ばれる前に逃げてしまい、その後発見されませんでした。なお、チェックイン時に「到着地での特別な取り扱い希望(特別申請)」は行っていなかったとのことです。その後、原告は犬を失ったことによる精神的損害として5000ユーロ(約88万円)の補償を求めました。一方、イベリア航空は責任を認めつつも、補償は手荷物の補償上限内に限るとしていました。

 裁判所は、国際航空運送における航空会社の責任や損害賠償の範囲を定めた「モントリオール条約」に基づき、「人」は乗客を指すため、ペットは乗客ではなく「手荷物」として扱われると判断しました。そのため、ペットの損害補償も手荷物のルールに従うことになります。

 また、精神的損害も補償対象になることはありますが、金額には上限があり、これを超える補償を求める場合は事前に航空会社への特別申請が必要であると結論づけています。

 なお、一部では一定の条件下でペットを機内に同乗させるサービスを展開している航空会社もあるものの、それらの運送約款もペットの取り扱いについては「手荷物」の項目に記載されていることが一般的です。

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