伏兵・原敏之はプレーオフで力尽きる 初シード確定も胸中複雑「良くも悪くも…」

<日本オープン 最終日◇19日◇日光カンツリー倶楽部(栃木県)◇7238ヤード・パー70>

最終予選会から出場した伏兵が、大舞台で大健闘を見せた。首位と7打差の6位タイから出た34歳の原敏之(はら・さとし)は、5バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「68」をマーク。片岡尚之と並んでプレーオフに進出したが、1ホール目でボギーを喫し、惜しくも2位に終わった。
プレーオフの舞台は18番ホール。原のティショットは右の林へ。「右にいったときに初めて“負けたら悔しい”という気持ちが出てきました」と振り返る。2打目を右のファーストカットに出し、3打目はピン手前3メートルに乗せたものの、「パーパットはちょっと手が動かなくて、ミスしてしまった」と、ボールはカップの横を抜けた。

「プレーオフになるまで優勝はないと思っていた」という原。今大会前の賞金ランキングは54位。初シード獲得を目指して、この日の目標は「アンダーパーで回ること。自分を見失わないようにプレーする」ことだった。

前半6番までに3つのバーディを奪い、「いいスタートを切れたので、中盤、終盤と体が硬くなることはなく、気持ち良くプレーすることができていました」。4打のリードを持ってスタートした清水大成がスコアを崩したことで、終盤は大混戦に。原は16番を終えて1打差の2位につけていた。

「14番からリーダーボードを確認していました。16番を終えて1打差というのも分かっていた」と話す。だが、17番のティショットは右の林に入り、ボールは木の根元。「うまくコンタクトできずにすっぽ抜けた」2打目はグリーン右サイドのラフへ。3打目のアプローチも寄らず、痛恨のダブルボギーとなった。

それでも「ダブルボギーで開き直れた」という18番では、フェアウェイからの2打目をピン手前1.5メートルにつけるスーパーショット。土壇場でプレーオフに持ち込んだ。

「17番が少し悔やまれますけど、それを含めていいプレーができたと思います。こういう位置でプレーできると実感したうれしさと、プレーオフで負けた悔しさで複雑な気持ち。17番、18番は今後の課題でもありますけど、良くも悪くも自分らしかったかな」と充実の表情を見せた。

2位の賞金2310万円を加算して、今季の獲得賞金は3183万円を突破。ランキング29位で、念願の初シードを確定させた。ナショナルオープンの敗戦は、初優勝への弾みになるはずだ。(文・小高拓)

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