“アダム先生”は「レベルが違う…」 勝俣陵が味わったマスターズ覇者の衝撃

<日本オープン 2日目◇17日◇日光カンツリー倶楽部(栃木県)◇7238ヤード・パー70>

今季「パナソニックオープン」でツアー初優勝を遂げた29歳の勝俣陵は、第1ラウンドを「70」にまとめると、この日4バーディ・3ボギーの「69」でラウンド。首位と2打差のトータル1アンダー・5位タイで決勝ラウンドに駒を進めた。
「日本オープン」特有の深いラフは今年も健在。フェアウェイキープが求められる中、ドライバーショットは「正直、状態が良くない。気持ち悪さがありながらやっている」という。もともとドローヒッターだが「急きょドライバーだけフェードで攻めることに決めて、それがハマっている」。

2日間のフェアウェイキープ率は57.143%(16/28)。フィールド31位タイの数字で決して高いとは言えないが、ラフにいっても事前準備で対応している。

練習ラウンドでは、ホールごとにフェアウェイ左右のラフの長さをチェック。「フェアウェイを外しても深くない方のラフに入れているので、ミスをしてもグリーンまで運べるところが多い。あまりボギーが出ていない」とゲームを組み立てられているという。

また、今週は世界的な選手の存在も大きい。それが2013年「マスターズ覇者」で元世界ランキング1位のアダム・スコット(オーストラリア)だ。知人の勧めもあり、練習ラウンドを一緒に行ったが、「最初は衝撃を受けました。『自分はセンスがないんだ』って思うぐらいレベルの違いを感じました。(スコットと)話をして、ちょっとやる気が出てきました」と笑って話す。

世界を肌で感じると同時に、しっかりと技術を吸収した。「練習法とか、今週の深いラフからの打ち方とかも教わりました。深いラフはしっかりバンスを当てていく感じです」。今年はショートゲーム中心に練習しており、スコットの助言もあってグリーン回りはうまくこなしている。

気になるのは練習法だ。「(弾道計測機の)トラックマンを使った練習です。そういう練習を僕はしてこなかったし、世界ナンバー1がやっているなら…」と、早速取り入れている。

詳細については明かさなかったが、「それをやることでゴルフの安定感が出るし、柔軟なプレーができる気がします」とだけ教えてくれた。その練習がさっそくいきているようだ。

初優勝をつかむために、永久シード選手の片山晋呉から多くのことを学んだ。「今週はアダム先生です」。スコット自身はトータルイーブンパーの8位タイで予選を通過している。最終日に優勝争いを演じ、先生に恩返しをしたい。(文・小高拓)

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