トランプ大統領所有コースで10年ぶり開催のPGAツアー 『キャデラック』が冠スポンサーに返り咲き?

来年2026年シーズンの米国男子ツアーで、10年ぶりにフロリダ州マイアミにあるドナルド・トランプ米大統領所有の「トランプナショナル・ドラール」で試合が開催される。8月に発表された来季のスケジュールでは「マイアミ選手権」とされていたが、そのタイトルスポンサーにキャデラックが返り咲くとスポーツビジネス・ジャーナル誌が伝えた。
トランプ・ドラールは1962年、ドラールCCとして開場。1924年から開催されていた「マイアミオープン」の会場を1962年からドラールCCに移すと、以来2016年まで毎年同コースでPGAツアーが開催されてきた。

ドラールCCのなかでも、ブルーコースは、“ブルーモンスター”と呼ばれ、池に阻まれた屈指の難コースとして知られている。2011~16年までは、「WGCキャデラック選手権」(世界ゴルフ選手権)が開催されていた。

トランプ大統領が一大リゾートのドラールを買収したのは2012年で、コースの名称は「トランプ・ナショナル・ドラール・マイアミ」と変更された。

しかし2016年、米大統領に立候補していたトランプ氏が選挙キャンペーン中の発言でメキシコ人らに対する「人種差別」があったことが問題視され、PGAツアーがトランプ・ドラールでの開催を停止した。WGCは17年から「WGCメキシコ選手権」としてメキシコシティで開催された。

PGAツアーを始め、PGA・オブ・アメリカ、R&Aは「差別があるコースでの開催はしない」という規約からトランプ氏所有のコースから撤退。PGA・オブ・アメリカは、21年1月に起きた米連邦議会襲撃事件を受けて22年の「全米プロ」の開催コースをニュージャージー州のトランプ・ナショナル・ベドミンスターからオクラホマ州タルサのサザンヒルズCCに会場を変更した。

PGAツアーは「キャデラックがタイトルスポンサーの更新をせず、代わりのスポンサーを見つけることができなかったためで、政治的な理由ではない」とコース変更の理由を挙げていた。

PGAツアーはタイトルスポンサーの詳細はまだ発表していないが、26年は4月30〜5月3日に賞金総額2000万ドル(約30億円)のシグネチャーイベントとしてマイアミ選手権がフロリダ州マイアミのトランプ・ドラール・マイアミで開催される。(文・武川玲子=米国在住)

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