
<ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 事前情報◇8日◇横浜CC(日本)◇7315ヤード・パー71>
米国男子ツアー唯一の日本大会がいよいよ開幕する。注目選手の一人であり、2023年の「ZOZOチャンピオンシップ」覇者コリン・モリカワ(米国)は、どんなセッティングで横浜CCに乗り込んできたのか。
“オールテーラーメイド”で統一されたセッティングを見渡すと、使い慣れたクラブを継続して使用していることがわかる。
ドライバーは一つ前のモデルとなる『Qi10 LS』。さらに3番ウッドに関しては、2020年発売の『SIM』を引き続き使用している。
その理由についてモリカワはこう話す。「3番ウッドはフィッティングが最も難しいクラブの一つ。このクラブはティショットではスピンを抑えてかなり飛ばせるし、フェアウェイからはスピンを増やして高く打てる。他のクラブより調整が難しく、“慣れ”が大事」。
慣れ親しんだ信頼感から、手放せない一本となっているようだ。5番ウッドもドライバー同様、一つ前のモデル『Qi10』をバッグに入れている。
ウッドとアイアンの間をつなぐ一本には『P・DHY』をチョイス。同社はUDIとDHYをシリーズ化しており、モリカワが選んだのはやや大きめのヘッドサイズのもの。そして5番、6番アイアンには『P・7CB』を採用している。
7番以下は2017年発売のマッスルバック『P730』を長らくスタメン入り。ダスティン・ジョンソン(米国)やローリー・マキロイ(北アイルランド)が使用するプロトタイプの原型になったモデルで、1ピース構造の小ぶりな“ザ・マッスル”といえるヘッドだ。ちなみに、中古市場でもほとんど出回らない、かなりレアなアイアンでもある。
モリカワは、このアイアンを2018年から使い続けている。「アイアンはプレーのなかでも最も強みの部分なので、変えずに使い続けている。もちろんテーラーメイドは素晴らしいアイアンを作っているが、細かい違いがあって、それに慣れるには時間がかかる。感覚を重視していて、慣れたものを使い続けてる」と語る。3番ウッドと同様、使い慣れたクラブこそが最も信頼できる存在だという。
ウェッジは現行モデルの『MG5』に移行し、60度のみ『MG プロト』をバッグイン。最後にパターは新たに『スパイダーツアーX』を投入し、シャフトにはディアマナのカーボンシャフトが装着されている。
23年のZOZOチャンピオンシップ以来、勝利から遠ざかっているモリカワ。「横浜をできるだけ探索したい。東京にも近いので足を延ばすこともできる。見どころも多いし、日本を思い切り楽しみたい」と語り、日本決戦に胸を躍らせながら再びの勝利を目指す。(文・齊藤啓介)
【コリン・モリカワのセッティング】
1W:Qi10 LS(9.0°Diamana D+ Limited 60TX)
3W:SIM(14°Diamana D+ Limited 80TX)
5W:Qi10(18° Diamana D+ Limited 80TX)
4I:P·DHY(DGツアーイシューX100)
5,6I:P·7CB(〃)
7I~PW:P·730(〃)
50、56°:MG5(〃 S400)
60°:MGプロト(〃 S400)
PT:スパイダーツアーX
BALL:TP5