
<ライダーカップ 事前情報◇23日◇ベスページ・ブラックC(ニューヨーク州)◇7352ヤード・パー70>
26日(金)から始まる米国チーム対欧州チームの対抗戦まで、あと3日に迫っているが、なにやら現地の雲行きは怪しそうだ…。
その暗雲とは、まさに文字通り。開幕前日の25日(木)に、ニューヨーク・ロングアイランド付近に雷雨確率80%という予報が出されている。午後には雷に加え突風が吹く事も予想されるため、それを考慮し大会の “オープニングセレモニー”が一日前倒しされ、24日(水)の現地時間午後4時から行われることが決まった。一方、初日に行われるフォアサム(2人1組のチームで、ひとつのボールを交互に打ってプレーする方式)のペアリングは、当初の予定通り25日の現地時間午後4時に発表される。
そんな“暗雲垂れ込める”なか、開幕3日前の火曜日には米国チームが会見。今年はライダーカップ史上初の『報酬』が米国チームに支払われるため、質問もその話題に集中した。
受けとるのは各選手20万ドル(約2900万円)。これに加えて30万ドル(約4350万円)を自身の選択した慈善団体へ寄付することができる。2年前のローマ大会では『報酬』が支払われないことに抗議するため、“チームの帽子を被らずにプレーした”とされたパトリック・キャントレーが、事前会見にチームの帽子を被って登場したのだが、それもトピックのひとつになった。
ただ、会見では「何百万回も言ったけど、2年前の帽子は合わなかったんだ」と、当時の行動が“抗議”だったことを否定。その上で「今年は帽子を被るよ」とにこやかに反応した。さらに合計50万ドルの報酬は、地元の南カリフォルニアにあるジュニアリーグなど、いくつかの団体に全額寄付することを表明。「僕は南カリフォルニアのPGAジュニアリーグでプレーしていた。あの頃があったから今の僕がいると思う。だから今のジュニアたちにチャンスがあればと思う。彼らとパートナーを続けていくことがてとても嬉しい」と付け加える。
一方、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーは「僕と妻はこれまでも地元コミュニティで様々な活動を行っているけれど、慈善活動への寄付を公表することはあまり好まない。ただ今回受けとる資金については具体的な計画はある。地域社会に貢献できることを楽しみにしている」と話した。なお米国チームの主将、キーガン・ブラッドリーも、すでに50万ドル全てを慈善団体に寄付することを公表している。(文・武川玲子=米国在住)