
女子ツアーの練習グリーンには、さまざまなパターが試打用として並べられている。その中でひときわ異彩を放っていたのが、「ARGOLF(アールゴルフ)」が用意したホッケーのスティックのようなパターだった。
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注目を集めていたのは、断面が長方形のカーボン&樹脂製ロンググリップ『キャリバーホッケーグリップ』。米国・キャリバーゴルフ社製で、右手と左手の握る位置を離した“スプリットハンド”でのストロークがしやすくなっている。なぜ、このような独特の形状なのか? 同社のツアーレップに話を聞いた。
「両手を離して持つ理由は、利き手である右手をヘッドに近い位置で握るためです。先端に近いほどヘッド操作がしやすくなります。通常のパッティングでは両手をグリップエンド側で握るため、ヘッドから最も遠い位置を持つことになり、操作が難しくなるんです」
右手をヘッド寄りに持つことでヘッドが軽く感じられ、操作性が向上。ショートパットの成功率が大きく高まるという。
このホッケーグリップではないが、昨年パットに苦しんでいた森田理香子が、同社の別モデルを使い、スプリットハンドで打つ場面もあった。
「順手で握ると手先で余計な動作が入り、ストロークが安定しません。森田プロにも提案しましたが、両手を離して握るスタイルは正確なストロークに有効です。クローグリップのように握り、右ワキを絞って右手のヒラを目標に見せるようにすると、ヘッドの重さを生かした振り子運動ができ、方向性もタッチも安定します。森田プロには長尺グリップを装着した34インチモデルを提供しました」
ロングパットでは、両手の間隔を狭めてタッチを合わせる握り方を推奨しているとのこと。特にショートパットに悩む“イップス気味”のゴルファーには、一度試してみてほしいパターだ。
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