
<Norton Next Generation Tournament 最終日(一日競技)◇17日◇富士桜カントリー俱楽部(山梨県)◇6193ヤード・パー72>
プロを目指す現役大学生が、今週の『マイナビネクストヒロインゴルフツアー』に初出場した。東北福祉大2年生の19歳・西山知里(にしやま・ちり)は、地元・山梨の難コースで精いっぱいのプレーを続けた。
実家はコースから車で1時間ほどの甲府市。知り合いの紹介もあり、ツアー出場を決めた。テレビやスチールのカメラが入る舞台は、普段の学生の試合とは異なったが、「雰囲気が違って盛り上がるので楽しみです」と、それも楽しむつもりで臨んだ。
東京・代々木高3年生だった2023年に、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストを受験している。その時は第2次予選で敗退。「高校の試合の時に大学(東北福祉大)から声をかけていただいていて。ティーチングプロ資格を取得することも考えていました」。その結果も受け、いろいろな選択肢を考慮した結果、宮城県で学生ゴルフに打ち込むことに決めた。「成長できたかな」。その決断はしっかりと今につながっている。
今年8月に出場した「日本女子学生」では、首位のひとりでホールアウト。最後はプレーオフで敗れたものの、その実力の一端を見せつけた。「今回はコースが難しいですけど、ボギーを打たないゴルフを見てもらいたいです」。平均飛距離240ヤードのドライバーと、「得意」と話すミドルアイアンの精度で勝負していくゴルファーだ。
ひとり暮らしも経験し、「人間的にも成長しました」という伸び盛りの19歳。「優勝できたら一番ですけど、楽しんでプレーしたいです」。結果は1オーバーの15位タイ。2週前に行われた男子ツアーの「ロピア フジサンケイクラシック」からラフの長さがあまり変わってない難セッティングだったことを考えると、立派な成績にも思えるが、本人は「ボロボロでした」と厳しい自己評価を下す。それでも「楽しかったです」と、いい時間を過ごすことはできた。
「また機会があれば出場したいです」。アマチュア選手として多くの経験を積み、2年後を予定している2度目のプロテストで合格するための準備を進めていく。(文・間宮輝憲)