
乗りものニュースでは読者アンケートを実施。その結果、大阪メトロ御堂筋線「中津行き」が最も票を集めました。新大阪までもう少しのところ、なぜ中津で止まってしまうのでしょうか。
新大阪行かれへん=新幹線に間に合わん
「乗りものニュース」では、2025年8月27日(水)から9月3日(水)にかけて、読者アンケートを実施。あと少しだけ運行してくれれば、目的地までたどり着くのに、乗り換えに便利なのに、その手前の駅で終点になってしまう……そんな「残念な行先」やその理由などについて意見を募集しました。
関西圏の残念な行先としては、大阪メトロ御堂筋線「中津行き」が16票を集め1位となりました。
「新大阪に向かいたいのに止められる」(30代・男性・中部在住)
「新幹線に乗り換えられない」(男性・近畿在住)
理由の大半は「あともう少しで新大阪に着けるのに行けない」といったものでした。この「中津行き」は、新幹線への乗り換えに影響があることや、お笑い芸人・中川家のネタにも登場することから、関西に住む人以外からも知名度も高いようです。
さらに、次のような意見も寄せられました。
「その電車がガラガラな分、その次の電車が混雑する」(50代・男性・首都圏在住)
「中津行きの一本後の箕面萱野行きの混雑が激しい」(20代・男性・近畿在住)
「(かつては)意外と空いてるなと思った中津行の後の千里中央行きが激混みだった」(40代・男性・九州沖縄在住)
中津行きを敬遠する利用客が多く、新大阪方面に直通する次の列車に乗客が集中してしまうようです。
現在、中津駅発着の列車は、平日の朝ラッシュ時や深夜に新大阪発着の列車と交互に運転され、土休日の深夜にも数本設定されています。特にラッシュ時は、すべての列車を新大阪まで運転すると車両が不足してしまうため、このようなダイヤになっているとのことです。
もともと中津行きが設定された当時は、新大阪の需要が今ほど高くなく、すでにターミナル駅となっていた梅田への円滑な輸送を目的としていました。しかし現在では新大阪の利用者が大幅に増え、中津行きが「残念」と感じられるようになってきたのです。
一方で、中津発のなんば・天王寺方面行き列車は空いている状態で梅田に到着するため、利用者によっては快適に乗れるという利点もあるようです。
直通ユニバ方面は便利だけど…
同じく大阪メトロでは四つ橋線「北加賀屋行き」に関しても意見が挙がりました。
「ニュートラム接続の住之江公園まであと1駅…」(50代・男性・近畿在住)
終点の住之江公園までわずか1駅手前で止まってしまうことに不満を感じる声ですが、北加賀屋には車庫があるため、この行先が設定されています。大阪市交通局の時代には、終電延長の一環として、西梅田発0時7分発の北加賀屋行きが増発されたこともありました。
また、大阪環状線では「森ノ宮行き」について「あと1駅で京橋なのに」(40代・男性・中国四国在住)という声がありました。また、「京橋行き」に対しては「鶴橋まで行きたい」(60代・男性・近畿在住)といって意見も。
大阪環状線では、東西で需要が異なるため全線同一の運行体系では対応が難しいとされています。さらに関西本線・阪和線・関空快速・大和路快速など直通列車との接続や、車両基地の配置なども行先設定に影響しています。
行先が終点であるものの「残念」と感じられるケースとしては、大阪環状線普通・ゆめ咲線直通の「桜島行き」も挙げられました。
「夕夜間は新快速がラウンドナンバー(0分、15分、30分、45分)の発車時間3分前には大阪駅に到着し,そのあと最も早い内回り列車はこれなので,毎回5分以上待たされてしまう」(10代・男性・近畿在住)
夕夜間の京橋~大阪間では、弁天町や大正方面へ向かう列車が、15分の間に「ゆめ咲線直通1本・環状各駅停車1本・快速系統2本」というダイヤとなっています。その結果、目的地への到着が数分遅れるだけでなく、直後の環状線各駅停車に乗客が集中して混雑が増すという指摘がありました。