
正確なアイアンショットを武器とする女子プロたち。彼女たちが実際に使用しているアイアンシャフトを調査し、それぞれのモデルの特長をレポートする。
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女子プロに多いのは、70~90g台の軽量スチールを使用するケース。「全英女子オープン」を制した山下美夢有は、6Iに『ZXi5』、7I〜PWに『ZXi7』を入れ、シャフトには『DG85 R300』を採用。中調子の軽量スチールについて「ある程度しなりつつ、しっかりしているイメージです。風でも球が負けませんし、スピン量が増えすぎることもない」と山下は説明する。
同じく海外メジャー「シェブロン選手権」を制した西郷真央は、6I~PWで『JPX923 FORGED』に『N.S.PRO 850GH neo S』を組み合わせている。先端が動かない方向性重視のモデルで、安定感がありながらもボールが楽につかまるのが特長だ。
女子ツアーでは『N.S.PRO 850GH S』を愛用する選手も多い。河本結は5・6Iに『APEX PRO』、7I~PWに『APEX TCB』を使用し、同シャフトを装着。今季3勝の佐久間朱莉も、6Iに『i240』、7I~PWに『BLUEPRINT S』を組み合わせ、同シャフトを選んでいる。手元のダブルステップでタメが作りやすく、ハンドファーストで打ちやすいのが特長。やさしい軟鉄ヘッドと合わせれば、楽に球を上げることができる。
一方で、50~80g台の軽量カーボンを使用するのが、昨年海外メジャーを制した古江彩佳。6I~PWで『221CB』に『トラヴィル 85S』を採用している。『トラヴィル 85S』は中元調子で手元がしなり、入射角を緩やかにするため、落下角度が大きくなり硬いグリーンでも止めやすいメリットがある。
女子では珍しく100~130g台の重量スチールを選ぶのが、今季米ツアー優勝も果たした竹田麗央。5Iに『ZXi5』を、6I~PWに『ZXi7』を入れ、『N.S.PRO MODUS3 TOUR120S』を採用。「先端が硬いので、体の回転を生かしてフェードが打ちやすいんです」と竹田は語る。先端剛性の高いモデルを使うことで、ヘッドをコントロールする意図がうかがえる。
選手たちはそれぞれのスイングに合わせ、最適なシャフトをチョイスしている。あなたならどのモデルを選ぶ?
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