金澤志奈が安定感を武器に悲願の初V “左腕で舵を取る”をマネれば方向性が格段に上がる!【優勝者のスイング】

プレーオフの末、金澤志奈が「ソニー 日本女子プロ選手権」にてツアー初優勝を飾った。そのスイングをプロコーチの南秀樹が分析。我々アマチュアが参考になるポイントも挙げてもらった。

 
飛距離が出る方ではありませんが、ゴルフが上手くスコアをまとめてくるタイプ。プレーオフホールや終盤に寄せワンでパーセーブしたあたりは、金澤選手の持ち味が出ていたと思います。
 
スイングは、体重移動が小さく、体のターンでフェースにボールを乗せ、運ぶように打ってくるスインガータイプ。なかでも右腕の使い方に特徴があります。
 
トップでは多少右ワキが空いて、フライングエルボーのようになります。ただ、クラブの位置はオンプレーンなので問題はありません。切り返し以降も右ワキに空間がありますが、これもクラブを立てて下ろせるポイント。右ワキを絞ると、クラブが寝過ぎるリスクがありますが、右ワキを空けることで適正な角度でインパクトできるんです。両ヒジの間隔を変えずに、フォローにかけてクラブを放り投げるようなダイナミックな動きは飛距離につながっていますね。
 
もっとスイングを安定させたいなら、金澤選手のように、体とクラブの位置関係を保つことがヒントになります。金澤選手は、左腕とクラブが一直線で体とクラブの位置関係が変わっていません。左肩とヘッドの関係を意識すると、左腕でスイングの舵を取ることができ、安定感が格段に上がります。
 
7番や8番アイアンを左手1本で持って、ティアップしたボールを打つのが練習になります。グリップエンドがおへそに付くように、グリップの先ギリギリを、クラブを短く持って、どのポジションでも左肩からヘッドまでが一直線になることを意識してハーフスイング。手首のコックを使わず、体の回転でクラブを上げて下ろし、ドロー回転のつかまったボールが打てればオッケーです。ミートできない、クラブが左右に暴れてスイングしにくいなら、左手首が伸びている可能性が考えられます。アドレスでややハンドダウンに、腕とクラブの角度を付けて、上体を回してクラブを上げていきましょう。
 
スイングが安定しない、アウトサイド・インのカット打ちが直らないという人は、利き手である右手が悪さをしているケースが多く見られます。右手はインパクト以降に活躍させること。インパクトまでは左腕で舵を取ることを覚えれば、一気にレベルアップができるでしょう。 

■金澤志奈
かなざわ・しな/1995年生まれ、茨城県出身。8歳からゴルフを始め、2017年に大学を中退してプロを目指す。同年7月のプロテストに一発合格。25年「ソニー 日本女子プロ選手権」にて悲願のツアー初優勝を挙げた。クレスコ所属。

■解説:南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。

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