2ダボ失速→イーグル締め 岩井千怜が目の前の劇的Vで再確認した“不屈の精神”「諦めない心、大事」

<クローガー・クイーンシティ選手権 最終日◇14日◇TPCリバーズ・ベンド(オハイオ州)◇6876ヤード・パー72>

「最後良かった~、取れて~」
岩井千怜は、18ホールを終えグリーンを降りると、ホッとしたような表情で、そんな思いを吐き出した。首位との2打差を追いかけ米ツアー2勝目を目指したラウンドは、苦しい終盤を過ごすことになっただけに、なおさらだ。

最終日最終組のひとりとして、世界ランク1位のジーノ・ティティクル(タイ)、そして結果的に勝利することになるチャーリー・ハル(イングランド)とともにプレーを開始した。前半の4番からは5メートルを立て続けに決める3連続バーディを奪うなど、優勝争いについていった。11番までに3つ伸ばす展開。こうして終盤戦に入った。

だが「気合いを入れすぎちゃった」と、この流れが急変するできごとが起こった。13番パー4でドライバーのティショットが左のブッシュへ。アンプレヤブルではなくティに戻って打ち直しを選び、結果的にダブルボギーを叩いた。さらに15番パー4では、不運にもグリーン左前にある池の岩の間にボールが飛び、アンプレヤブルを宣言。再びダブルボギーを記録してしまった。この時点でトータル13アンダー。トップ10圏外まで後退し、優勝を争う2人の背中は遠くなった。

それでも「ボギーを打っても、バーディを取っても“諦めない”っていう気持ちで最後までやってました。それが報われたと思います」と、最終18番パー5でビッグプレーが生まれた。ピンまで195ヤードの2打目で5番アイアンを振り抜くと、それがピン左7メートルに着弾。続くパットをねじ込んでイーグルで締めくくった。「今週は何個もイーグルパットを外してしまった。きょうは決めてやろうという気持ちで、最後すっきりしました」。これでトータル15アンダーに戻し、トップ5入りとなる5位タイが確定した。

その18番では目の前でドラマも起こった、1打のリードを持ち首位に立っていたティティクルが4パットのボギーを叩き、追っていたハルがバーディ。土壇場で順位が入れ替わった。「ほんとに最後の最後まで何があるかわからないなっていうのを目の当たりにしました。諦めない心。そういうのも大事かな」。3年ぶりの勝利を手にした29歳に、今後の自分の姿も重ね合わせた。

「ボギーが先に来て、やっぱりゴルフってうまくいかないよなと思った。でも気持ちはまだまだいけるって。諦めない、諦めない、けど落ち着いてと自分に言い聞かせてコントロールできたと思います」

5月の「リビエラマヤオープン」で米初優勝を挙げて以降、これが3度目のトップ10入りとしっかり上位争いにも絡んでいる。目の前で見た“不屈の精神”を2勝目につなげていきたい。

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