
<クローガー・クイーンシティ選手権 最終日◇14日◇TPCリバーズ・ベンド(オハイオ州)◇6876ヤード・パー72>
首位との2打差を追いスタートした最終日。山下美夢有はグリーン上で首をかしげるシーンが目立った。「なかなかパットが入ってくれなくて苦しい流れでした」。4日間でワーストの30パットが逆転を阻むことにつながった。
想定した優勝スコアはトータル20アンダー。そこに到達するには「66」が必要だった。「スタートダッシュしたかった」。だが前半4番パー4で、2打目をピン右1メートルにつけながら、それが外れた。
「きょうはショットが下りにつくことが多かった。打てないし、なかなかライン取りも難しい。(4番は)いつも通り打ったつもりだけど、ちょっとラインが違いましたね。少し切れるとは思ったけど、下りの分、タッチが強く入った」。ここはやはり、「あのパットは決めたかった」と悔やむシーンだ。
ただ、ショットの手応えは日に日に増している。最初のバーディとなった6番パー5はセミラフからの3打目を90センチにつけて奪ったもの。そこからも2メートル、3メートルとチャンスは多く作ったが、最後の一打がなかなかかみ合わなかった。「前より攻め方はよくなっている。縦距離もだいぶ合ってるかなと思いますし、このプレーをとりあえず続けていけるように」と、前を向いている。
「AIG女子オープン」(全英)でメジャー制覇を果たし、その後は日本ツアー出場も挟みながら、休養の時間も取った。米ツアーを2試合休んだのちに出場した8月末の前戦「FM選手権」は7位。さらに1週間のオープンウィークを過ごして迎えた今週が4位と、2試合連続でトップ10入りはさすがの安定感だ。今季はこれが9度目のトップ10入りと、いつ2勝目が転がりこんできてもおかしくない。
日々、意識するのは、生命線といえるショット。「コースもすごい難しい。そのなかでピンに絡むショットを打てる選手が強い。あとは練習。調整してまた優勝できるように頑張りたい」と、切れ味鋭いショットを放つ姿をイメージする。あとは「ショットはまぁまぁ。ミドルパットが1つでも入ってくれればいい流れで回れると思う」という部分で勝機を引き寄せていく。
次戦は3日間大会の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」(19~21日、米アーカンソー州)。「3日間なので4日間と違ってビッグスコアを出さないとなかなか優勝はできない。初日からしっかり上位で戦えるよう頑張りたい」。もちろん目指すのは、今季2つ目のトロフィーだ。