1年前は大洗GCのキャディさん “知り尽くす”22歳ルーキーは恩返しへ「この場で試合ができているのがうれしい」

<ソニー 日本女子プロ選手権 2日目◇12日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6840ヤード・パー72>

ちょうど1年前。西澤歩未は大洗ゴルフ倶楽部でキャディとしてアルバイトをしていた。茨城・明秀日立高を卒業後、ツアープロになることを目指して、大洗で4年ほど研修生として練習をしていた。

大洗では2度最終プロテストが行われているが、1度目の22年は2次予選落ち。そして昨年、最終まで進んだ。「ここで選手権をやることはプロテストの前から分かっていました。プロテストになんとか合格して、大洗でのメジャーに出たい。そういう気持ちでプロテストも受けていたので、この場で試合ができているのがうれしいです」。念願の合格を果たし、そして“有言実行”となった。

神奈川県出身ながら、「部活でゴルフをしたい。素晴らしい環境があって、指導者の方も心強かったので決めました」と茨城に来た。学生時代に何度も練習ラウンドをさせてもらい、卒業後もたくさんお世話になった地。「仕事が終わった後もいい練習環境を準備してくださった。知り尽くしています(笑)」と、大洗のことならなんでも知っている。

右袖には大洗のロゴを背負う。最終ホールにはゴルフ場の関係者やキャディらが仕事の合間を縫って、プレーを見守りにきてくれた。手作りのうちわを掲げて帯同してくれた友達もいる。「みんなが応援してくださるので本当にうれしいです」。最後は2.5メートルのパーパットを決め切り、トータル3オーバーでホールアウト。56位タイのカットライン上で決勝行きを決めた。

“元コースの人”という目線で見ても、今回のセッティングはかなり仕上がっているという。「プロテストに比べて300ヤードくらい長くて、ラフも2倍以上伸びている。この狭さでラフもダメってなると、いままでで一番難しいなという印象です」。それでも、そこでたくさんの経験を持つことが自身の強み。「いい思い出もあるし、失敗した思い出もけっこうある。今回は“知っている”ということを自信にしてやっています」とうなずく。

QTランク91位で始まったルーキーイヤーは下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場。予選落ちが続いていたが、推薦で出場したレギュラー「ニチレイレディス」の初日で「67」をマークしたことをきっかけに、「いまは自分のゴルフができている試合がちょっとずつ増えてきているかなと思います」と徐々に上向いてきた。

2003年生まれの22歳は、週末での浮上を目指す。「ショットはあまりブレていなかった。グリーン周りのラフが難しいので練習して備えたいです」。プロテストでは初日94位から合格圏内まで巻き返した。お世話になったゴルフ場への感謝の気持ちは、結果で見せるつもりだ。(文・笠井あかり)

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