全米No.1ゴルフ部出身コーチが直々レッスン 池村寛世にアプローチ革命【男子ツアーのヒトネタ!】

ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内男子ツアー「ロピア フジサンケイクラシック」が行われている、富士桜カントリー倶楽部(山梨県)から。

7月の「リシャール・ミル チャリティトーナメント」で3年ぶりの優勝を果たした池村寛世。練習日、プロアマ戦では、とあるコーチとともに熱心にアプローチ練習に励んでいた。

そのコーチは青島賢吾氏だ。かつて若手有望株としてYouTubeに多数出演しており、名前を知っている方も多いのではないだろうか。

青島氏は、幼少期から米国で過ごし、アーノルド・パーマー、ウィル・ザラトリス、キャメロン・ヤングといった名選手を輩出する名門・ウェークフォレスト大に進学。2019年には、日本人初となるアーノルド・パーマーカップ学生世界選抜に、全米学生ランキング上位者として選出され、金谷拓実や中島啓太とともに試合に出場した経歴を持つ。

その後UCLAに転校。大学院を中退後、ゴールドマン・サックス証券に入社した。現在は米国での経験を活かし、コーチとしてゴルフ界に携わっている。「全米1位のゴルフ部で戦ってたコーチ」としてSNSでも自身を発信している。

池村とは同じ試合に出場したことがきっかけで交流が続いているという。池村は以前からアプローチを課題としており、とくに「距離の長いアプローチ」が苦手だと話す。距離感やスピンの入り方が安定せず寄らないことに悩んでおり、今回青島氏がコーチを引き受けた。

具体的なアドバイスはどのようなものだったのか。池村はグリーン周りを60度のウェッジ1本で対応していたが、まずそこにメスを入れた。「必要に応じて番手を変えないと」。状況に応じては8番アイアンを使うこともある。そのほかライの見極めや、スイング面では「パターっぽく打つ」ことを伝えた。

青島氏は「基本的なアドバイス」と語るが、池村にとっては「自分にない全く違う引き出しだったので面白かった」とゴルフ脳が活性化。。さらに「打ち方を変えず番手を変える」という意識が芽生え、「考えることはなくなった」と、よりシンプルにカップを狙えるようになったと話す。

男子ツアーでコーチとして帯同するのは今回が初めてだった青島氏。今後のビジョンについて尋ねると「日本とアメリカのゴルフには時間差ができてしまっている。時間差が無く、情報が日本に入るようにしたい」と語る。

PGAツアー選手の9割以上が受講している「DECADE(ディケイド)戦略」の、日本唯一の認定講師でもある青島氏。米国と日本、両方の視点を持つからこそ、日本における情報の遅れを痛感しており、今後はコーチとして最新の情報を日本に届ける使命を強く感じている。(文・齊藤啓介)

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