
レヴァークーゼンは26日、レアル・マドリードから元スペイン代表DFルーカス・バスケスが完全移籍加入することを発表した。
ルーカス・バスケスについては、2024-25シーズンをもってレアル・マドリードを退団しており、移籍金の発生しないフリートランスファーでレヴァークーゼンへ加入する。クラブからの発表によると、契約期間は2027年6月30日までの2年間。背番号は「21」に決まった。
完全移籍加入に際し、ルーカス・バスケスはクラブを通して次のようにコメントを発表している。
「今は、レヴァークーゼンで自分の道を歩み続けることを楽しみにしている。マドリードでは、シャビ・アロンソ監督と長年のチームメイトであるダニ・カルバハルから、このクラブについてたくさんの話を聞いたんだ」
「クラブ関係者との話し合いを進める中で、僕が彼らから聞いていた話が事実だってわかったんだ。レヴァークーゼンは、勝利に対して絶対的な意欲を持ち、高い目標に向かって前進しているクラブだ。この姿勢は僕の考え方と一致している。レヴァークーゼンでさらなる成功を目指すことを楽しみにしているよ」
同様に、シモン・ロルフェスSD(スポーツディレクター)もクラブを通して、「ルーカス・バスケスは過去10年間、レアル・マドリードで勝ち獲れるものはすべて勝ち獲ってきた、非常に経験豊富な選手だ。彼は技術面で優れているだけでなく、戦術理解度も高く、素晴らしいプレーメーカーとして知られている。ルーカスは、その卓越したサッカーセンスと、彼しか持っていない特別な経験値で、我々の試合に大きな影響を与え、チームの柱となるだろう」との言葉で、ルーカス・バスケスに期待を寄せた。
ルーカス・バスケスは1991年7月1日生まれの現在34歳。16歳だった2007年夏に、レアル・マドリードの門を叩いた。カンテラ(育成組織)入団後は、順調に各カテゴリーを踏破したが、トップチームでは出番を得ることができず、2014年夏にエスパニョールへレンタル移籍。エスパニョールで過ごした2014-15シーズンは公式戦通算39試合出場4ゴール7アシストを記録するなど、主力として活躍を続け、同シーズン終了後には完全移籍へ移行した。しかしながら、シーズン開幕前にレアル・マドリードが買い戻しオプションを行使し、結果的には1年間の武者修行を経て“帰りの切符”を掴んでいた。
レアル・マドリード帰還後、2015年9月には念願のトップチームデビューを飾る。以降は絶対的主力に君臨したとは言い難いかもしれないが、信頼できるバックアッパーとして10シーズンにわたって活躍。2016年6月にはスペイン代表デビューも飾り、EURO2016やFIFAワールドカップロシア2018などの国際舞台も経験した。
若き日は右ウイングを主戦場としていたが、直近では右サイドバックとして新境地を確立しており、レアル・マドリードでの“ラストイヤー”となった2024-25シーズンは、公式戦では過去最多タイの53試合、時間にして単独最多の3,357分間出場を果たした。レアル・マドリードでは公式戦通算402試合のピッチに立ち、38ゴール73アシストを記録。獲得したタイトルの数は「23」にものぼる。
2023-24シーズン、クラブ史上初のブンデスリーガ制覇&リーグ初の無敗優勝を成し遂げたレヴァークーゼンは、今夏に開催されたFIFAクラブワールドカップ2025の前に、シャビ・アロンソ監督をレアル・マドリードへ送り出した。今夏は主力の流出も相次いでおり、エリック・テン・ハフ新監督の下で新たなチャプターがスタート。今季のブンデスリーガ開幕戦ではホッフェンハイムに1-2と逆転負けを喫し、黒星スタートとなっていたが、ここからの巻き返しを期するチームに、“勝利の味”を知るベテランが加わることとなった。
【動画】レヴァークーゼンがルーカス・バスケス獲得を発表!