
ボーイングは現地時間2025年8月20日、同社で開発を進めている大型旅客機「777-9」の試験機5機を、5日間という期間内で初めて全機稼働させ、各種のテストを実施したと発表しました。
ANAも発注
アメリカの航空機メーカー、ボーイングは現地時間2025年8月20日、同社で開発を進めている大型旅客機「777-9」の試験機5機を、5日間という期間内で初めて全機稼働させ、各種のテストを実施したと発表しました。
777Xは「ボーイング777」をベースにサイズアップなどを図りながら、燃費効率の良いエンジンや新設計の主翼を採用するほか、コックピットや客室を最新仕様に更新した派生型です。すでに777-9は2020年に初飛行に成功。実用化は最速で2026年を予定しており、ANA(全日空)も発注しています。
777-9は全長77mで、実用化されれば「世界最長の胴体をもつ旅客機」になります。426の標準座席数をもつ大型モデルで、翼幅も70m超。そのため、主翼の先端が折りたたみ式となっており、地上では翼をたたむことで、現在の空港設備をそのまま利用できる機構を備えています。
5機のテストは5か所の空港で分かれて行われ、たとえば今回の期間、「WH001」試験機は離陸性能テストを「WH002」試験機は機体の翼やその他の表面に人工の氷を貼り付け、認証試験を実施するなどしています。
ボーイングによると、現在777-9テスト機群では1500回以上、時間にして4100時間の飛行を達成しているとのことです。同社は「プログラム全体を通して、チームは一丸となって作業を完了し、777-9をお客様にお届けできるよう尽力しています」とコメントしています。