
<CAT Ladies 事前情報◇21日◇大箱根カントリークラブ(神奈川県)◇6652ヤード・パー72>
同じ大箱根で行われた2019年大会でツアー初優勝を挙げた淺井咲希が、「勝てたコースなので大好き」という地で、レギュラーツアー今季初出場を果たす。昨年の「ニトリレディス」以来となるレギュラーツアーを翌日に控え、「ちょっとドキドキしています。この大会でどれだけできるかを目標にやってきました」と話した。
23年6月に出産。現在は2歳の男の子のママとして、ツアーを戦っている。下部のステップ・アップ・ツアーには7試合に出場し、「今年変えたスイング」の完成度を高めている段階だ。「今は“ゴルフを頑張りたい欲”が強いから、家族に協力してもらって、好きにゴルフやらせてもらっています。レギュラーツアーに出ている時よりもゴルフをしているかも」と、明るい表情を浮かべる。
託児所が設置されている大会では、子供を連れてプレーする。8月の「カストロールレディース」では、「託児所があったから来ることができました」と、子供連れでウェイティングし、出場権を手にしていた。今季はレギュラーツアー、ステップ・アップ・ツアー、QT合わせて15試合で設置が予定される託児所については、「どんどん増えて欲しいです」と熱望。今週は、子供は自宅で“お留守番”をしており、普段も両親や3人いるきょうだい、親戚などに世話をお願いし競技を続けている。
今季はスキャンダルにも巻き込まれた。レギュラーツアーで不倫問題を起こし、日本女子プロゴルフ協会から9年間のツアーへの立ち入り禁止処分がくだされた栗永遼キャディの妻。その影響については「プレー中に吐いてしまって棄権したり、自律神経が狂ったり。今はドーピングにひっかからない薬を飲みながら試合に出ています」と否定はしない。
今年初めて訪れるレギュラーツアーのコースに来る前も、「来る前はみんなの反応がどんな感じかとか、どんな一週間になるんだろうとか思っていた」と不安があったことも明かす。ただ、「みんなが『ひさしぶり~』とか『元気?』とか、たくさん声をかけてくれて自然と笑顔が増えました。今は居心地がいい」と、笑顔を浮かべるシーンも多く見られている。
「ここ数年は予選通過、優勝というフィールドにはいなかった。ゴルフをしたくない、試合が怖いと思った時もあった。でも今は、予選通過をしたいと思うゴルフもできている」。日々の練習で自信も培っている。「みんなが温かく接してくれたから、ゴルフを頑張ろうと思えた。それで精神的にも安定しました。早くみんなに恩返ししたい」。そのような気持ちを胸にプレーする。