トラックのコンテナからミサイル発射! 防空戦力が強力な敵に対する台湾の新戦法とは?

台湾国防部の公式メディア「軍聞社」は2025年8月14日、公式YouTubeチャンネルにおいて、コンテナトラックを改造した自走式ミサイル発射装置を公開しました。

ミサイル発射後はその場を即離脱

 台湾国防部の公式メディア「軍聞社」は2025年8月14日、公式YouTubeチャンネルにおいて、コンテナトラックを改造した自走式ミサイル発射装置を公開しました。

 この車両は、国防部傘下の第209兵工場が開発を担当したもので、民間のコンテナトラックのコンテナ部分に、攻撃ヘリコプターなどに搭載されるAGM-114「ヘルファイア」やAGM-114L「ロングボウ」空対地ミサイルと専用の発射台を搭載しています。

 これは、敵の防空網が強力な場合を想定して開発されたもので、沿岸防衛などにおいて、事前に隠蔽された車両から敵に発見される前にミサイルを発射し、その後はトラックの機動力を活かして速やかに離脱する戦術が想定されています。

 コンテナ内には、AGM-114またはAGM-114Lを2発搭載可能なランチャーが設置されており、遠距離から戦車や装甲車、またそれらを搭載した上陸用舟艇への攻撃も可能とされています。射程に関しては非公表ですが、攻撃ヘリに搭載して使われる場合の射程はAGM-114が約8km、AGM-114Lが約9kmとされています。

 特にAGM-114Lは「アクティブ・レーダー・ホーミング誘導」と呼ばれる方式を採用しており、発射後に母機(今回の場合はトラック)からの誘導支援を必要としない“撃ちっぱなし”型の誘導ミサイルです。防弾能力のない民間トラックをベースにしたこのシステムにおいては、発射後すぐに離脱可能であるため、生存性を高める有効な武装と言えるでしょう。

【動画】た、確かに普通のトラック…これが台湾軍の考えたミサイル発射装置です

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