
<スタンダード・ポートランドクラシック 3日目◇16日◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6497ヤード・パー72>
岩井明愛が初優勝をかけて最終日を迎える。2打差4位から出た3日目に1イーグル・7バーディ・1ボギーの「64」をマーク。2位と2打差のトータル18アンダー・単独首位でラスト18ホールに入る。
1バーディ・1ボギーで迎えた5番パー5(469ヤード)。ピンまで残り200ヤードのフェアウェイから、5番ウッドで1メートルにつけてイーグルを奪った。「かなりライが難しかったけれど、思い切って右から回していくイメージでうまくいった。ホッとしたというか、そこからいい流れに乗っていけた」。これが6バーディを奪うラッシュの着火点になった。
パーオン率も89%(16/18)と好調。5メートル以内につけ続けたバーディパットを、テンポよく決めていく。最近は右に出る球に悩むこともあるが、「最近はそこを意識しながらのラウンドがずっと続いているので、慣れています。今週は割と自信を持って振っていけている」。最終18番はティショットが右の木に当たったが、「すごくラッキーなポジションに出てきてくれた」とセミラフからの2打目でフェードをかけて80センチにピタリ。バーディで締めた。
ルーキーながら、今季すでに2度も2位に入っている。推薦出場だった2月「ホンダLPGAタイランド」では最終日に「61」をたたき出すも、1打差で惜敗。4月「JMイーグル・LA選手権」では、3人並んだ首位からまたも1打差で敗れ、悔し涙を流した。
ただ、そんな苦い経験も「あんまり考えてないです。明日は明日の風が吹くので。そんなに考えることもないかな」と過去のこと。自分自身のプレーに集中して、「楽しむだけ」だ。
最終日もバーディ合戦が予想される。「ガツガツって言いたいんですけど、ガツガツは違うんですよ。“ガシガシ”。あしたも頑張ります」。前のめりになって欲張るのではなく、力強く勢いに乗っていき、3度目の正直をつかみたい。