
レヴァークーゼンは12日、AZからU-21オランダ代表FWエルネスト・ポクの完全移籍加入を発表した。
クラブからの発表によると、ポクはレヴァークーゼンと2030年6月30日までの5年契約を締結。移籍金は公表されていないものの、『スカイ・ドイツ』によると、レヴァークーゼンはAZに対して、固定費1000万ユーロ(約17億円)に加えて、ボーナスとして最大200万ユーロ(約3億4000万円)を支払う可能性があるという。
完全移籍加入に際し、ポクはレヴァークーゼンを通してコメントを発表。移籍が決まった上での率直な心境を、次のような言葉で表現した。
「レヴァークーゼン加入が決まった今は、ブンデスリーガのピッチに立つのが待ち遠しいね。レヴァークーゼンは言わずと知れたビッグクラブだ。来季はチャンピオンズリーグ(CL)にも出場できるし、そんなチャンスを与えてくれたこのクラブに、改めて感謝を伝えたい」
同様に、シモン・ロルフェスSD(スポーツディレクター)もクラブを通して、「エルネスト・ポクは優れたサイドプレーヤーだ。持ち前のスピードとドリブル突破で我々の攻撃に特別なアクセントを加えてくれるだろう。彼はトリッキーなプレーだけでなく強靭さも兼ね備えており、そのスピードとダイナミズムで、我々のサッカーの選択肢を大幅に広げてくれる存在だ」との言葉で、ポクに期待を寄せた。
ポクは2004年1月28日生まれの現在21歳。AZのアカデミー育ちで、2021年8月に17歳にしてトップチームデビューを飾った。2023-24シーズンからは両ウイングを主戦場として主力に定着し、これまでAZでは公式戦通算79試合出場6ゴール14アシストを記録。日本代表DF菅原由勢(現:サウサンプトン)や同DF毎熊晟矢が右サイドバック、ポクが右ウイングに入り、日本代表選手たちと縦関係のコンビを組む試合も少なくはなかった。
また、U-21オランダ代表の一員として今夏に開催されたU-21欧州選手権2025にも出場。同大会では全試合のピッチに立って2ゴールを奪い、母国の決勝進出に貢献していた。
なお、『スカイ・ドイツ』は「ポクは、リヴァプールに移籍したジェレミー・フリンポンの後継者となる」と伝えている。フリンポンと起用されるポジションが同じになるか否かは不明だが、サイドに機動力をもたらす点では、課される役割は類似したものとなるかもしれない。
今夏に開催されたFIFAクラブワールドカップ2025の前に、クラブ史上初のブンデスリーガ制覇&リーグ初の無敗優勝を成し遂げたシャビ・アロンソ監督をレアル・マドリードへ送り出したレヴァークーゼンは、今夏の移籍市場で主力の流出が相次いでいる。ドイツ代表DFヨナタン・ターはバイエルンへ、同MFフロリアン・ヴィルツとオランダ代表DFジェレミー・フリンポンはリヴァプールへ、スイス代表MFグラニト・ジャカはサンダーランドへ旅立ち、主力の顔ぶれは大幅に変わった。
今夏の移籍市場では、PSVからアメリカ代表MFマリク・ティルマン、リヴァプールからイングランド代表DFジャレル・クアンサー、ヘルタ・ベルリンからアルジェリア代表MFイブラヒム・マーサらを迎え入れた。今季より指揮を執るエリック・テン・ハフ監督の下で、新たなチームがスタートする。
【動画】レヴァークーゼンがポク獲得を正式発表!