
<AIG女子オープン 初日◇31日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>
2018年以来、2度目の全英出場を迎える1週間前のこと。岡山絵里は不安を抱えていた。「腰をちょっと痛めた。ここに来る前の週もあまり練習できなかった。ケアして、ゆっくり過ごしていた」。持病の腰痛が1カ月前に再発。それが長引き、直近3試合のうち2試合を欠場し、1試合は棄権していた。
クラブをあまり握らない療養期間を作ったことで、現在は「大丈夫、元気」と笑顔を見せる。今大会にはトレーナーの工藤健正氏が帯同し、「至れり尽くせりでやってもらっている」。会場に併設されたジムでリハビリなども行い、「今後、腰痛にならないためのメニューを教えてもらっている」と、再発防止にも取り組んでいる。
久しぶりの実戦では、「普通に当たっているな」と好感触だった。「ティオフからすごく緊張しているとかなくって、いつも通り、キャディさんとリラックスしながら回っていた。景色も良くて」と振り返る。1番こそボギー発進としたが、そこから6バーディ。5アンダー「67」をマークし、竹田麗央と並んで首位に立った。
今季の海外メジャー最終戦で、日の丸だらけのリーダーボードを先頭で引っ張った。7年ぶりの全英にも「(昔は)緊張してやっていたけれど、きょうはそんなに。フェスティバルみたい」と落ち着きを保ちながら、雰囲気を楽しんでいる。
2位で終えて全英切符を獲得した「宮里藍 サントリーレディス」、7位に入った「ニチレイレディス」ではともに首位発進。直近5試合で3度目の首位スタートになった。「きょうは1回もバンカーに入れていない。(あすは)そうはいかないだろうから、ショートゲームとパターだけして、自分の感覚を慣れさせていきたい」。冷静にあすを見据え、上位での週末行きを目指す。(文・笠井あかり)