西郷真央と岩井明愛がトップ10入り “聖地”で得た手応え「メジャー優勝は遠くない」【全英女子OPプレーバック】

<AIG女子オープン 事前情報◇31日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>

今年で49回目を迎える「全英女子オープン」が、7月31日に幕を開ける。初のウェールズ開催となる今大会には、日本勢17人が出場予定。昨年はゴルフの聖地セント・アンドリュースを舞台に行われ、過去最多となる19人の日本人選手が出場した。その戦いを振り返る。
ゴルファー憧れの地で、楽しみながら練習ラウンドを重ねる選手たち。名物スウィルカン・ブリッジで記念撮影をする姿も見られた。だが、“一日に四季がある”と言われる英国特有の天気は選手を翻弄(ほんろう)。午前は晴天、午後は荒天、その逆もしかり。スタート時間にも左右されるという、運の要素を持ち合わせていた。

そんな厳しい予選ラウンドを突破した日本勢は9人。米ツアー参戦組からは4人が通過したが、2019年大会覇者の渋野日向子らは無念の予選落ちを喫した。日本ツアー組では、海外メジャー初参戦の佐久間朱莉や大里桃子ら5人が決勝に駒を進めた。

3日目終了時点で日本勢最上位につけていたのは、当時ツアールーキーだった西郷真央。首位と5打差の10位につけていた。リーダーボードの頂点には、日本ツアーを主戦場とする申ジエ(韓国)の名前があった。

迎えた最終日。この日も強風に加え、冷たい雨が降りしきる中でのスタートとなった。日本勢トップで臨んだ西郷だったが、序盤からトラブルに見舞われる。2番ホールのティショットを右のブッシュに打ち込み、ロストボール。痛恨のダブルボギーを叩いた。逆転優勝を狙う立場としては大きな出遅れだった。その後は4つのバーディを奪ったものの、再びボギーを重ねてスコアはイーブンパー「72」。それでも厳しいコンディションの中で耐え抜いき、7位タイに順位を上げて大会を終えた。

優勝を狙っていただけに悔しさは残ったが、「メジャー優勝の壁は、遠くに感じてはいない」と、確かな手応えを語っていた。

一方、日本ツアーを主戦場としていた岩井明愛も健闘を見せる。ネリー・コルダやリリア・ブ(ともに米国)といった上位選手たちがスコアを伸ばしあぐねる中、岩井は5バーディ・2ボギーの「69」とスコアを伸ばし、西郷と同じ7位に入った。自身の海外メジャー最高位となり、「いずれトップ選手になれたらなと思います」と目を輝かせていた。

あれから1年。西郷は今季の海外メジャー「シェブロン選手権」でツアー初優勝を成し遂げ、明愛はツアールーキーながらすでに2度の2位を記録するなど、それぞれが目覚ましい進化を遂げている。昨年のセント・アンドリュースでの戦いが、その足がかりとなったことは間違いない。

西郷、岩井以外にも、すでにツアー2勝を挙げている竹田麗央、同1勝の岩井千怜、今季トップ10入り6度の山下美夢有らルーキーたちも虎視眈々と頂点を見据える。先週に5試合ぶりの予選通過を果たした渋野、リンクスを得意とする古江彩佳らのプレーも見逃せない。日本ツアー主戦場組を含めた17人のなでしこが、今年も欧州で躍動するか。

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