3年ぶりVの飛ばし屋・渡邉彩香がお手本! オーバースイングをコンパクトにする方法とは【優勝者のスイング】

「大東建託・いい部屋ネットレディス」で、渡邉彩香が逆転優勝。3年ぶりとなるツアー通算6勝目を飾ったそのスイングをプロコーチの南秀樹が分析する。

飛距離が魅力の渡邉さん、スイング改造をして安定感が増していると思います。本人的には、ドライバーに課題を感じているようですが、それは飛ばし屋ならではの悩み。飛んで曲がらないに終わりはありませんから、とことん突き詰めて欲しいです。
 
以前と大きく変わったのはトップだと思います。手首を使ってクラブを上げシャフトがクロスしていたトップから、シャフトが地面と平行となったところで止まりオンプレーンに、コンパクトに収まるようになっています。ただし、体の捻転は深く、以前と同じだけ体を回しつつも、手の動きを矯正したことで、全体的な動きがスムーズになっています。スイングは大きくするほど余分な動きが入りますから、コンパクトでシンプルになればミスを減らせるのです。
 
以前から左に振るのが上手く、球筋が安定する要素です。ダウンスイングからフォローにかけて腰をレベルに回し、頭を残し過ぎずに、やや早めにルックアップ。胸は反らずに、どちらかと言えば丸めたまま、腕の三角形をキープし、体の旋回で振り抜きます。飛距離よりは方向性が高まる動きですが、渡邉さんの場合、他の部分でスピードを補えるので、スムーズに体を旋回することでしっかりと振り切っているのだと思います。
 
渡邉さんのように、大きかったトップをコンパクトにするにはどうすればいいのでしょうか。一つは、鏡の前で徹底的に体にスイングの大きさを覚え込ませることが大切です。シャフトとヘッドの位置を確認しながら理想のトップを作ったら、そこからアドレスの状態に戻す、スイングの巻き戻しをしてみてください。通常の動きではできなかったことが、逆からやることで、いくつかの動きの修正につながります。
 
もう一つ、トップでクラブを受ける部位のイメージを変えてみてください。トップが大きくなってしまう人の多くが、「左の親指に乗せる」や「右の手首を曲げる」など、手でタイミングを取っており、自分のイメージ以上にスイングが大きくなっています。

意識したいのは上腕です。左右どちらでも構いませんので、トップや切り返しでは上腕でクラブを受け止めること。切り返しのタイミングを上腕で取るのです。これだけで、手首の使い過ぎによるオーバースイングは大きく改善できます。
 
トップを小さくすれば、動きがシンプルになってミート率アップが期待できます。そればかりか、渡邉さんのように、クラブの動きが小さくなっても、体はいつも通り、しっかりと捻転差を作ることができれば、飛距離が落ちることはまずありません。

■渡邉彩香
わたなべ・あやか/1993年生まれ、静岡県出身。172cmの長身から繰り出されるドライバーショットが魅力。2023年に自身2度目のシード喪失を経験するも、昨年はメルセデス・ランキング47位でシード復帰。25年「大東建託・いい部屋ネットレディス」にて3年ぶりの優勝を果たした。大東建託所属。

■解説:南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。

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