
<明治安田レディスゴルフトーナメント 最終日◇20日◇仙台クラシックゴルフ倶楽部(宮城県)◇ 6642ヤード・パー72>
クマの出没により、プロアマおよび初日の競技が中止。54ホールに短縮され、無観客で開催された試合は、無事、全日程を終えた。開幕前から異例のできごとが続いたが、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は3日間の競技中、クマの出没情報がなかったという報告をした。
表彰式後にはJLPGAの小林浩美会長が会見し、大会を総括した。まずは「クマの目撃情報により、みんなが不安を感じる中、無事に大会をすすめられたのは富谷市役所、猟友会、警察などみなさまのおかげ。結束、連携、協力があって何重もの安全対策を講じたことで、無事終了することができました」と感謝を述べた。
また、このできごとが「今後のJLPGAツアーで、クマの安全対策の礎になった」とも話す。ここからツアーは、現在クマの被害が報告されている北海道での試合も行われるが、「地域によっての違いは認識している。今後も専門家の意見をもとに、近隣のクマの出没情報に留意しながら連携をはかって、できる限りの安全対策を講じていきたい」と話した。
【最終日の安全対策】
■朝、夕に富谷市鳥獣被害対策実施隊(猟友会)がコース外周を見回る
3名体制で朝6~7時、夕方4~5時に実施
■朝、夕にコース外周で爆竹を鳴らす
朝5時からゴルフ場スタッフが各所実施
■コース外周付近にラジオを設置して競技開催中も音を鳴らす
アウト4台、イン4台 計8台配置
■コース全周を囲っている獣侵入防止フェンス沿いに、獣が嫌う匂いを散布する
ゴルフ場スタッフが前日の夕方から順次実施
■コース内に監視員を配置する
約30人の巡回監視員を配置
■万が一、熊が出現した場合に備え、速やかに本部、選手、関係各所に連絡が取れる体制を整える
コース内に配置してる全スタッフがトランシーバーで連絡取れる体制を構築
■万が一、熊が出現した場合に備え、コース内に緊急避難車両、緊急避難カートを配置する
避難車両4台、カート36台を全ホールのグリーンサイドに配置