
整形外科医でありながら、ドラコン競技の選手としても活躍している横田紘幸。身長169㎝・体重65㎏という体格で、最長416ヤードを飛ばす実力を持つ飛ばし屋である。今回は、彼の独特なドライバースペックを紹介する。
横田が使用しているドライバーはキャロウェイ『エリート』で、ロフトはなんと3.5度。シャフトには新興ブランド『TPT GOLF』の『TPT 21Hi』を採用している。彼がこのスペックににこだわる理由は何だろうか。
「ヘッドスピードが速いと、どうしてもスピンが多くなってしまうんです。ロフト9度で打つと、多いときには3,800〜4,000回転くらいになります。シャフトを換えてもスピン量が減らなかったので、4.5度のヘッドを調整機能で減らして、3.5度で打っています。それだと、高弾道かつ低スピンで、回転数は2,000回転ほどに抑えられるようになりました」
彼の試打データを見ると、ヘッドスピード56.6m/s、ボール初速80.6m/s、スピン量2,402回転、飛距離331.9ヤードを記録。恐ろしいまでのヘッドスピードに驚かされる。さらに、ドライバーヘッドのウェイトを外し、テープで固定している点も興味深い。
「ヘッドが軽いほうが速く振れるので、ミート率は気にせず、ウェイトは外しています」
シャフトには、世界のトップドラコン選手、カイル・バークシャーも使用する『TPT GOLF』のモデルを採用。飛距離特化型のシャフトとして知られている。
「このシャフトはとても軽くて、50g台だと思います。それでいてトルクが少ないのでフェースが返りにくく、非常に振りやすいんです。一番軟らかいスペックを使っていて、硬度はRです。しなり戻りを最大限に活かして振れるので、僕には合っています。軟らかいといっても、フレックスLだと引っかけてしまうので、この硬さがちょうどいいんです」
グリップはゴルフプライドの『ツアーラップ』を使用。ワンピースのラップタイプで、レザー風の外観と手触りを持つ珍しいタイプである。「このタイプが一番滑りにくいですね。クラブがすっぽ抜けるのが怖くて……」。
規格外の飛距離を誇るドラコン選手・横田紘幸が使用するクラブは、やはり独特なスペックとこだわりに満ちていた。
◇ ◇ ◇
女子プロの使用ドライバーを調査! 関連記事【渋野日向子と西郷真央のドライバーの打痕の位置が違うのはなぜか?【女子プロの打痕調査】】をチェック!