
<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日◇8日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇予選=7397ヤード・パー70、決勝=7430ヤード・パー71>
国内男子今季メジャー第2戦の最終日は、トータル10アンダーで並んだ堀川未来夢と蝉川泰果がプレーオフ。1ホール目でバーディを奪った蝉川が優勝を果たした。24歳148日での日本タイトル3冠は、ジャンボ尾崎の27歳248日を更新して史上最年少となった。
肋骨の疲労骨折から復帰後の4試合目で「だいぶ戻ってきています。中日クラウンズの復帰戦では飛ばなかった」と振り返る蝉川。今週はウッドシャフトを『ベンタスブラック』から『24ベンタスブラック』に変更して本戦に臨んだが、途中で慣れた初代に戻して勝利。サポートするフジクラのツアー担当者がこう明かす。
「これまでに比べて初速も少し上がり、スピンも減りタイミングも取りやすいとのことでツアー選手権から『24』に変更となりました。FWもシャフトが揃ったほうが良いタイプなので合わせてテストして問題なくこちらも投入。ただ、PINGの担当者に聞くと、3日目から戻したようです。振れてくると『24』よりしっかりに感じる初代にタイミングが合ってきたとのことです」(同社・飯田浩治氏)
3Iのアイアン型UTに『iDi』と刻印された未発表プロトタイプも投入。「5番のティショットで使った」モノは、他の選手もテストして「やさしい」「球が高くなった」との反応が聞かれるもの。そして、先週の『日本プロ』から下2本のウェッジにボーケイも投入。その意図をこう話す。
「もう少し球の柔らかさが欲しかったり、グリーン周りからの(フェースの)開きやすさ、一番はもう少し球を高くしたかったので替えたんですけど、すごく今週パーセーブが多かった。先々週に『T』を使ったり、先週と今週は『L』を使ったんですけど、でも今週、実は水曜日まで使っていたボーケイのLより、スペアヘッドで作ってもらった新しい『I』のウェッジがすごく顔が良くて、入りもすごく良かったので、実はそのまま替えたりしていて。高さを1番出したいというので替えました」(蝉川)
そして56度は1度立てて「5度ピッチでやっています」とのこと。また、これまで蝉川と言えばピン型のイメージが強かったが、日本プロからスラントネック・マレットの『オスロ3』を使用。替えた理由をこう話していた。
「やさしいパターがいいなって思って。ピン型だと座りが被ったり、開いたりする。マレット型ってポンって置いたら真っすぐ置けるじゃないですか。そういったやさしさを求めて構えたときのアラインメントが合わなかったので、マレットに替えたのが一番大きいんですけど、それでもピン型みたいに振れるようなパターがいいということで、あれに替えました。去年、山下美夢有選手がこれで優勝したのも聞いていたので、すごくいいなと思って」(同)
怪我からの復帰後に刻々と変わる自身のフィーリングに合わせて、さまざまな用具の調整を行った末の勝利だった。
【蝉川泰果の優勝クラブセッティング】
1W:ピン G440 LST(9°VENTUS BLACK 6TX)
3W:テーラーメイド Qi35(15°VENTUS BLACK 7TX)
3I:ピン プロトタイプ(N.S.PRO MODUS³ HYBRID G.O.S.T 370X)
4I〜W:ピン BLUEPRINT T(N.S.PRO MODUS³プロトタイプX)
50°:ピン GLIDE 4.0(N.S.PRO MODUS³システム³TOUR125 X)
56°:タイトリスト Vokey SM10(N.S.PRO MODUS³プロトタイプX)
60°:タイトリスト WedgeWorksプロトタイプ( 〃 )
PT:ピン PLDミルドOSLO3
BALL:タイトリストPro V1x
グリップ:パルマックス